『The New York Times』がすごい記事を出しました。
アメリカ合衆国政府がイラン政府と取り引きを行い、イランが拘禁しているアメリカ人5名を解放する代わりに、合衆国は収監したイラン人の解放と凍結資金の解除を行う――というのです。
⇒参照・引用元:『The New York Times』「U.S. Reaches Deal With Iran to Free Americans for Jailed Iranians and Fund」
捕虜交換のようなものかもしれませんが、凍結資金の解除というのがみそで、韓国の市中銀行が凍結した原油代金70億ドルがイランに支払われるとのこと。
合意を進める初期段階として、イランのテヘラン・エビン刑務所に収監されていたイラン系アメリカ人5人が家宅軟禁の状態になりました。
『The New York Times』によると「合意の核心は、バイデン政権が韓国にあるイラン資金凍結を解除するという意志があった点」とのこと。
イランの資金は、イランが『ウリィ銀行』と『韓国企業銀行』(IBK)に開設した口座に凍結されており、これをいったんカタールの中央銀行に送金。
イランが医薬品や食糧など人道主義的目的に使用する場合にのみ資金が引き出せるよう、カタール政府が資金を管理統制する――という合意と報じています。
ただし、ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)エイドリアン・ワトソン報道官は「現在釈放に向けて交渉中のため、交渉内容の詳細については明らかにできない」と述べました。
↑アメリカ合衆国・ホワイトハウスが出したワトソン報道官の声明。
簡単にいえば、バイデン政権はアメリカ人解放のために、韓国が凍結した資金を身代金として使う――という構図です。
『The New York Times』の報道が正しいのであれば、韓国はいよいよ原油代金70億ドルを支払わなければなりません。
面白いのは、さっそく『朝鮮日報』が本件についての記事を出しているのですが、記事タイトルが「韓国内凍結資金9兆解除」と、なぜかウォン建てになっています。
「まさかウォンで支払うつもりじゃあるまいな」です。
(吉田ハンチング@dcp)