韓国政府は「外国為替平衡基金債券」(略称:外平債)を発行して、為替介入用の資金を調達していますが、外平債が発行され始めたころはともかく、現在では外貨建ての国債と変わりません。
つまり、海外から外貨建てで借金をするための手段となっているのです。
韓国政府が直近(2005年以降)どのくらい外平債を発行してきたのかのデータが『KDI』にありますので、これをご紹介します(大本は政府のプレスリリース)。以下です。
●2005年10月
5億ユーロ/10年物/利率:3.625%
4億ドル/20年物/利率:5.625%●2006年12月
5億ドル/10年物/利率:5.125%
3.75億ユーロ/15年物/利率:4.250%●2009年04月
15億ドル/5年物/利率:5.750%
15億ドル/10年物/利率:7.125%●2013年09月
10億ドル/10年物/利率:3.875%●2014年06月
10億ドル/30年物/利率:4.125%
7.5億ユーロ/10年物/2.125%●2015年12月
30億人民元/3年物/利率:3.000%●2017年01月
10億ドル/10年物/利率:2.750%●2018年09月
5億ドル/10年物/利率:3.500%
5億ドル/30年物/利率:3.875%●2019年06月
5億ドル/5年物/利率:2.000%
10億ドル/10年物/利率:2.500%●2020年09月
6.25億ドル/10年物/利率:1.000%
7億ユーロ/5年物/利率:0%⇒参照・引用元:『KDI』公式サイト「韓国政府、外平債成功発行」
2009年には「7.125%」という高い利率で発行してますが、これは「韓国通貨危機」時で米国債10年ものの利率に437bp載せた金利です(1bpは1毛:bpはベーシスポイント)。韓国政府の債券はそれだけ利率を積まないと買い手がいなかったわけです。
外平債の発行残高は2020年06月時点で「約11兆6,000億ウォン」(09月に発行した文分を含めて)。毎年の利子払いは「約3,000億ウォン」となっています。
当然ながらこの利子払いは韓国政府の財政を圧迫することになっています。
(柏ケミカル@dcp)