金融・投資関連のニュースに「エクイティ(equity)」という言葉が登場することがありますね。英単語「equity」は「公平」「公正」「衡平法」「株式」などの意味ですが、金融・投資関連の文脈で使われる場合、「エクイティ」は一般的に「株主資本」と訳されます。
しかし、これだけでは意味がよく分かりませんね。
資金を集める方法を考えてみましょう。預金・株式・国債・投資信託などなどさまざまな手段があります。これらは、
1.基本的に返済期限があり、元本(投じられた資本)を返済しなけれなならないもの
2.基本的に返済期限がなく、元本(投じられた資本)を返済しなくてもよいもの
に分けられます。預金(銀行による資金集めですね)や債券は「1」に当たりますし、株式や投資信託は「2」に当たります。
銀行預金や国債は、基本的には「5年」「10年」などの預かり期間があり、その間の年利が「○%」と決まっていて、償還時期になったら元本も返ってきます。
しかし株式や投資信託などの場合は、基本的に償還期限はありませんし、またその株式や投資信託の価格がどのようになるか、配当がいくらになるかは全く分かりません。資金を集める側にとっては、たとえ何か失敗することがあってもお金を返還する必要がないのです。
この「2」が「エクイティ」です。株主資本と訳されることが多いですが、簡単にいえば「出資」です。(株式など手段はともかく)返済義務のない「調達された資金」のことを「エクイティ」と呼びます。
そのため、返済義務のない資金を調達するための金融商品のことを「エクイティ商品」と総称することもあります。株式、投資信託、転換社債などがそうですが、要は「お金は返ってこないかもよ」という商品なわけです。
※エクイティは「資産から負債を引いた正味資産」を指す場合もあります。
(柏ケミカル@dcp)