08月15日、韓国でいう光復節に尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が「日本との関係を素早く好転させる」と述べました。
韓国にとって光復節は、あらためて日韓関係を考える機会になるため、韓国メディアにもさまざまな論評が出ています。2022年08月16日付け『ソウル経済』の記事では、宋旻淳(ソン・ミンスン)元外交通商部長官へのインタビュー取材を行っています。
この宋さんは、長官になるまで外交官として33年間の経験を積んだ方です。このインタビューで一番傑作なのは、「韓国政府が5年ごとに政策を変えるからダメなんだ」という部分です。
以下に記事の一部を引用します。
(前略)
宋旻淳(ソン・ミンスン)元外交通商部長官は16日、南山荘の研究室で『ソウル経済』紙と会い、「韓国は対外依存度の高い国で、対外政策は政権にかかわらず一貫性を持つことが必要だ」と数回強調した。1975年に外務省に入部し、盧武鉉政府最後の外交通商部長官を務めるまで、計33年を外交官として生きてきた宋氏は、
「私たちが突然政策を変えると主に摩擦が起こる。
高高度ミサイル防衛体系(THAAD)論議だけでなく、日本強制徴用問題(原文ママ)も同様だ」と指摘した。
(中略)
宋前長官は「国家間でも個人間のように明瞭性がなければならない」と強調した。
(後略)
宋さんの直接の発言にはないのですが、記者が同記事のタイトルとして「5年ごとに対外政策を変えると信頼を失う」とうまくまとめています。
全くこの記事のタイトルどおりです。
左派政権ができたとたんに裁判所が国際法を無視した判決を下して日本にお金をせびり、保守派の政権がきると「三不一限」は約束でも合意でもありませんとして中国を怒らせる――このようなことは、全て「政権が変わったら、先の政権がした約束を反故にしても構わない」という韓国政府自身の甘えた考えが原因です。
一貫性がなく約束を守らない、これでは宋さんの言うとおり対外的に信用がなくなって当然です。
ここに至り、日本政府と中国共産党は、立場は違えども韓国に対して「約束を守らない国だ」という共通の認識を持っているのです。
そもそも「政権が変わろうが対外的に一貫性を持とう」などというアドバイスを送られる国というのは、なかなかに恥ずかしいものではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)