世にもアホらしい話の第二章です。
韓国の前文在寅大統領は脱原発・クリーンエネルギー政策を掲げて太陽光・風力発電所の乱造にひた走りました。雨後のタケノコのように太陽光発電施設、風力発電施設ができたわけですが、ここでハタと気付きます。
変電所と送電施設が全く足りず、多くの発電ファシリティーが送電網に接続できていないことが分かったのです。
Money1でも先にご紹介したことがありますが、なんと太陽光発電施設の3割がただただ発電しているだけという、世にもバカバカしい状態だったのが判明したりしました。
上掲は2020年09月の記事。下掲は2021年09月の記事です。
変電所・送電施設の不足は建設予定地で住民が建設反対運動を行っているというのが主な理由でした。前文政権はこの反対に手をこまねいているばかりだったくせに、一方で太陽光・風力発電施設を乱造しました。
送電網につながらなくても当然です。
「どれだけバカなのか」という話ですが、呆れることに事実です。メディアからも嘲笑を浴びたので、産業通商資源部は「送電網の整備に注力する」と公表はしたものの時間切れで尹錫悦(ユン・ソギョル)政権にバトンタッチ。
――ですので、韓国の送電網は全く足りていない状況のママなのです。
ところが、現状ではご案内のとおり『韓国電力公社』は資金不足で飛びそうですし、寒波のため需要が急増して電力不足が明らかになってきています。
「まさかブラックアウトするんじゃあるまいな」というのが国民の懸念です。で、韓国メディア『朝鮮日報(日本語版)』が傑作なタイトルの記事を出しました。
「送電網が足りない!!!」分かってたでしょ
「送電線がない!!!」です。
『ドラゴンボール』のセリフのように感嘆符がついていますが、「いや、分かってた話ですよね」です。
記事から一部を以下に引用してみます。
(前略)
前政権の反対で着工から12年ぶりに商業運転を開始した新ハンウル原発1号機。年間1万424ギガワット時の発電を行う予定で、慶尚北道の電力消費の4分の1を賄うことができます。
(黃柱鎬〈ファン・ジュホ〉韓国水力原子力社長)
「新ハンウル1号機は年間約1万ギガワット時の発電を行います。これは慶尚北道の電力需要量の約23%を賄える量で…」しかし、発電された電力を送る送電線は非常に不足しています。
そうした状況のため、稼働開始を控えた新ハンウル2号機、石炭発電所なども送電ができない危機に直面しています。
原発や石炭発電所が密集する蔚珍、江陵など東海岸から首都圏に達する送電線の容量は1万2000メガワットで、既にに容量が満杯だからです。
文在寅(ムン・ジェイン)政権当時には脱原発政策と住民の反発が重なり、送電線の新設工事を始めることもできませんでした。
(中略)
発電しても送電線が不足しているため、一部の石炭発電所は稼働率を半分に下げる苦肉の策まで講じています。
(後略)
せっかく原発を稼働しても、送電線がなくて電気が送れないのであれば無駄です。
この電力が必要なときに「送電線不足で一部の石炭発電所は稼働率を半分に下げる」という無駄な努力まで強いられています。
前文政権の無能ぶりが露呈した現状ですが、尹錫悦(ユン・ソギョル)政権は文在寅を呪うより前に問題を解決しなければなりません。ブラックアウトが起こる前に。
(吉田ハンチング@dcp)