金融関係・証券関係の仕事には「クオンツ(quants)」という一種の職種があります。「クオンティタティブ アナリスト(quantitative analyst)」、訳せば「定量的分析者」といったものになりますが、この「quantitative」(定量的・数量的)という単語から取られています。
クオンツは、主に「市場の動向を分析し投資戦略や金融商品をつくる仕事」をします。その際に、高度な数学的な知識が必要になるのです。クオンツはとにかく数学ができないといけません。
もともと、1980年代のアメリカNASAでロケット工学を専門としていた科学者たちが「ロケット開発の凍結」によって職を失い、自分の知識を金融業界で生かしたことが始まりといわれています。これら最初のクオンツたちが、デリバティブなどの開発に当たり、金融工学を発展させたというわけです。
クオンツたちの数量的分析に基づいた運用を「クオンツ運用」、またクオンツ運用を行うファンドを「クオンツファンド」と呼びます。一般的にクオンツ運用とは、大量の市場データをコンピューターで分析し、有用な運用ルールを見つけてポートフォリオを組み、プログラムに従って運用する、というもの。
だからといって、いわゆるクオンツファンドが高い利益を上げているかというと、一概にそうは言えないという点が興味深いのですが。
(柏ケミカル@dcp)