先にご紹介したとおり、韓国でも金利上昇についての懸念が強まっています。韓国でもじわじわと、しかし確実に長期金利が上昇しています。
2021年05月14日
国債10年物金利:2.158%
国債10年物金利:2.158%
となっており、2018年11月27日を超えた高率です。
『韓国銀行』が2020年上半期に基準金利を韓国史上最低にまで下げ、2020年08月には国債10年物の金利も1.29%まで下落しました。しかし、それから9カ月たって「87bp」※上昇したわけです。
※bp(ベーシス・ポイント/1bp = 1毛)
9カ月と見ると長いかもしれませんが、2021年01月からと見ると4カ月で「50bp」も上昇しています。
ちなみにアメリカ合衆国の国債10年物は、
2020年08月04日:0.52%
2021年05月13日:1.66%
(114bp上昇/2021年では約70bp上昇)
2021年05月13日:1.66%
(114bp上昇/2021年では約70bp上昇)
となっています。これでは警戒しないわけにはいきません。
注目すべきは『韓国銀行』でも先制的に金利を上昇させるべきなのではないか、という議論がされている点です(金融委員会議事録)。ただし、何回もご紹介しているとおり、なにせ韓国の家計負債が史上最高に膨らんでいる状況ですので、安易に金利を上昇させることはできません。
『韓国銀行』も公式には、アメリカ合衆国FRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)と同じく「インフレ懸念は一時的なもの」という見解を崩してはいません。しかし、警戒を緩めるわけにはいかないのです。
(吉田ハンチング@dcp)