中国「パレスチナを国家として認めてだな……」とご託宣。ロシアもここぞとばかりに

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中東が発火しました。


↑PHOTO(C)Google Map

2023年10月07日、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム主義組織『ハマス』の戦闘員が越境してイスラエル側に侵入。町を襲撃するという事態に発展しました。

これに対し、イスラエルは08日に戦争状態であることを宣言して反撃を開始。「イスラエル軍がガザ地区への地上侵攻に踏み切る」などの事態に拡大する懸念があります。

本件に対して、中国の外交部は以下のようなプレスリリースを出しました。

外務省報道官、イスラエル・パレスチナ紛争の激化に関する質問に答える

質問:
パレスチナのガザ地区でイスラエルと武装集団の間で激しい衝突が発生し、双方に多数の死傷者が出ている。 これに対する中国のコメントは?

回答:
中国は、パレスチナとイスラエルにおける現在の緊張の激化と暴力のエスカレーションを深く憂慮しており、全ての関係当事者に対し、冷静さと自制を保ち、直ちに停戦し、市民を保護し、事態のさらなる悪化を防ぐよう求める。

繰り返されるイスラエル・パレスチナ紛争は、和平プロセスの長期的停滞が持続不可能であることを十分に示している。

パレスチナ・イスラエル紛争を打開する根本的な方法は、2国家解決策を実施し、独立したパレスチナ国家を樹立することにある。

国際社会は緊迫感を高め、パレスチナ問題へのコミットメントを強め、パレスチナとイスラエルの和平交渉の早期再開を促進し、恒久的な和平への道を見出すべきである。

中国はそのために、国際社会とともに絶え間ない努力を続けていく。

⇒参照・引用元:『中国 外交部』公式サイト「外交部发言人就巴以冲突升级答记者问」

中国は「パレスチナ国家」を樹立せしめ、国際的なコンセンサスとせよ――という立場を表明しました。

読者の皆さまもご存じのとおり、イスラエルとパレスチナ国家を国として併存させるというコンセンサスはアメリカ合衆国が頑として拒否しています(イスラエル側に立っています)。

中国(ロシアも)からすれば、自由主義陣営国からの敵視が明確になってきた今、合衆国・イギリス筆頭に支援されているイスラエルが戦闘状態に入るのは、敵失に他なりません。

実際、ロシアのメドベージェフ「安全保障会議」副議長は「これこそ合衆国とその同盟国が熱心に取り組むべきことだ。愚か者たちはその代わりにわれわれに干渉し、ネオナチを全面的に支援してきた」と、「ざまあ」とでも言うようなコメントをSNSに上げました。

日本はというと、パレスチナ国家を正式な国家として未承認ですが、「イスラエル-パレスチナの両者(二国間)の間で平和的に解決してくれ」という立場で、パレスチナ自治政府(PA)とも比較的良好な関係を結んでいます。

2017年、アメリカ合衆国・トランプ政権下で「エルサレムをイスラエルの首都と認定」という驚くような決定があった際も、日本は「合衆国に対し方針を撤回するよう促す決議案」に賛成票を投じているほどです。

正式には国として認めていないにもかかわらず、日本には「駐日パレスチナ常駐総代表部」がありますし、日本もまた「対パレスチナ日本政府代表事務所」を置いています。

正直、日本としては「厄介なこと始めやがった」というところです。

(吉田ハンチング@dcp)

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