中国は、傲慢にも「われこそはナンバーワンの大国である」として、西欧諸国以外の国を小馬鹿にしています。特にアジアの国を絶対的に下に見て、教え諭すような言動を普通に行います。
その偉そうな態度の理由というのが、「かつてシナ文明は世界で最も進んでいたから」というのですが、それはいったい何百年前・何千年前の話なのでしょうか。例えば唐の高祖の子孫が私たちの前にいたとしても、「説教されて当然」とはなりません。
台湾の吳釗燮外相が、中国について面白い皮肉を披露していますのでご紹介します。
中国が「報道の自由」を口にするなんて!
事の発端は、吳釗燮外相がタイの放送局からインタビュー取材を受けたことです。
吳釗燮外相は、「戦わずして勝つという孫子の兵法のように、台湾を降伏させようとして、軍事的圧力、経済的強制、国際的孤立などのさまざまな手段を用いている」と述べました。
また、吳釗燮外相は、2019年に習近平総書記が台湾に「一国二制度」併合の枠組みを受け入れるよう要求したことは、台湾を第二の香港に変えるためだと説明しました。
タイのテレビによるインタビューでしたので、駐タイ中国大使館が吳釗燮外相を非難しました。以下をご覧ください。
中華人民共和国駐タイ王国大使館声明
ここ数日、タイのあるメディアが「台湾独立」分離主義者である吳釗燮氏のインタビューを掲載した。
インタビューの中で、呉氏は「台湾独立」の誤りを宣伝し、中国の平和的統一の提案を悪意を持って攻撃した。
彼の馬鹿げた発言には、反論する価値はまったくない。
このメディアは「台湾独立」分離主義者に誤った情報を広める場を提供し、中国の利益を害し、中国人民の感情を傷つけた。われわれはこれを強く非難し、拒絶する。
台湾が中国の不可侵の領土であることは、誰もが認める事実である。
中国の領土保全や分離主義に関する問題で悪魔のろうそくを掲げるような行為は、中国とタイの人々の友好に反する。
報道の自由を口実に他国とその国民を傷つける行為は、報道の自由の乱用に過ぎない。
われわれは、関係メディアが中国の領土と主権の一体性を尊重し、過ちを真摯に正し、中国人民の感情を傷つけるような行為が二度と起こらないようにすることを望む。
吳釗燮外相を台湾独立の分離主義者と断定し、返す刀でこのようなインタビューを掲載するとは「何事か」と怒りをメディアに向けています。
「報道の自由を口実に他国とその国民を傷つける行為は、報道の自由の乱用に過ぎない」と述べました。
しかし、この反論がいけませんでした。
吳釗燮外相は、中国大使館と『環球時報』の投稿をリツイートして、
中国は報道の自由度で世界最低ランクなのに、「タイの報道機関に(中国が)報道の自由をレクチャーしている」と指摘し、嘲笑してみせたのです。
『国境なき記者団』が発表した2023年世界報道の自由度指数では、中国は179位です。
「世界最大のジャーナリスト投獄国であり、プロパガンダ・コンテンツの最大輸出国のひとつ」と評されました。
そのような国であるくせに、タイに報道の自由について説教したのです。なんという身の程知らずの傲岸不遜な国でしょうか!
(吉田ハンチング@dcp)