『Financial Times』に中国の人口が14億人を割ったのではないかという件について報道を出しました。
これは、2020年12月に行われた人口調査の結果がいまだに公表されていないことについての報道です。
中国当局が人口減少の衝撃で発表できなくなっている?
同紙では匿名の消息筋からの情報として「中国の総人口が14億人を下回った」とし、非常に重要な事態ですので当局が発表を控えていると報じています。現在、発表準備としながら関係各所に根回しを行っているとのこと。
先にMoney1でご紹介したとおり、2020年12月には中国ネット上には、
「中国の第7回国勢調査の結果はすでに判明しているが、あまりにも衝撃的なデータだったため、当局はあえて公表していない」
「中国の人口は12.7億人だ」
という投稿が出現していました。また、ウィスコンシン大学マディソン校の易富贤教授は、
「医療、教育、結婚などさまざまな社会的指標に基づいて中国の出生率や出生数を再評価した結果、2020年の実際の人口は12.6億人にとどまり、それを超える可能性は低い」
としています。
人口減少が確定すれば、1949年以来増加を続けていた中国の人口増加はここでストップしたことになります。
隣国インド(推定人口13億8,000万人)が中国を抜いたことになりますし、2050年にはアメリカ合衆国に労働人口の割合で逆転される可能が見えてきます。
先にご紹介したとおり、人口学者というのはほとんど人口予測を外さない方々です。中国当局がいくら数字をお化粧したとしても、それが想定した数字からあまりにもかけ離れたものであれば、それこそ世界中の人口学者から「うそだろ」と疑念を呈されることになるでしょう。
中国共産党が中国の人口を「何人」と公表するのかについてぜひご注目ください。
「中国市場はこれからもいけるでぇ」と考えている人はここでいったん立ち止まって考え直した方がいいのではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)