韓国「最低賃金」は今年も上がるのか? 文政権の残した最悪な成果

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今年も韓国は「最低賃金を決定するシーズン」になりました。「所得主導経済」という妄想を掲げて経済政策を行った文在寅政権は、最低賃金を上げ続けました。

文在寅大統領の公約が「最低賃金1万ウォン」でしたから、公約を守ろうと努力したともいえますが、これは大失敗でした。

文大統領が就任した2017年と比較して最低賃金(時給)は1.42倍に上がりました。

現在のレート(2022年04月04日時点)では「9,160ウォン」は「916円」ですから、これは日本と比較してもかなりの高額です。

ちなみに、日本の都道府県の最低賃金(2021年10月改訂)を高い順に並べると以下のようになっています。

東京都:1,041 円
神奈川県:1,040 円
大阪府:992 円
埼玉県:956 円
愛知県:955 円
千葉県:953 円
京都府:937 円
兵庫県:928 円
<<韓国:9,160ウォン約916円)>>
静岡県:913 円
三重県:902 円
広島県:899 円
滋賀県:896 円
北海道:889 円
栃木県:882 円
岐阜県:880 円
茨城県:879 円
富山県:877 円
長野県:877 円
福岡県:870 円
山梨県:866 円
奈良県:866 円
群馬県:865 円
岡山県:862 円
石川県:861 円
新潟県:859 円
和歌山県:859 円
福井県:858 円
山口県:857 円
宮城県:853 円
香川県:848 円
福島県:828 円
島根県:824 円
徳島県:824 円
青森県:822 円
秋田県:822 円
山形県:822 円
大分県:822 円
岩手県:821 円
鳥取県:821 円
愛媛県:821 円
佐賀県:821 円
長崎県:821 円
熊本県:821 円
宮崎県:821 円
鹿児島県:821 円
高知県:820 円
沖縄県:820 円

⇒データ引用元:『日本国 厚生労働省』公式サイト「地域別最低賃金の全国一覧」

韓国の「9,160ウォン」(約916円)より最低賃金(時給)が高いのは、東京都神奈川県大阪府埼玉県愛知県千葉県京都府兵庫県の8都府県だけということになります。

文政権がいかに最低賃金を上げたのかが分かりますが、これは前記のとおり大失敗でした。

最低賃金を16%も引き上げた2018年の時点で雇用が激減したのです。『韓国経済研究院』の分析によれば15万9,000個の雇用が減少しました。

理由は、中小企業、小商工人・個人事業主が最低賃金を出すことができず、雇用を切ったからです。

1年目で失敗が分かっていたのに翌年も2017年比で1.32倍に上げました。結果はさらに雇用を喪失させたのです。

文政権はその後も最低賃金を上げ続けるという愚を犯しました。所得主導経済が幻だと認めなかったのです(以下の過去記事を参照してください)。

韓国・文大統領の「所得主導成長」は失敗に終わった。破綻は1年目で分かっていた
韓国の2022年度の最低賃金が「9,160ウォン」に決まり、文大統領の公約であった「2022年までに最低賃金を1万ウォンに上げる」は達成されませんでした。この公約は「所得主導成長」を標榜した文在寅政権の中核をなすものでした。所得主導成長とは...

賃金というのは下方硬直性があって、いったん上げると下げるのは容易なことではありません。これは文政権が残した最悪な成果といっていいでしょう。

――で、本年です。

2022年04月05日、「最低賃金委員会」の第1回会合が開催されます。

次期大統領の尹錫悦(ユン・ソギョル)さんは選挙期間中に「もう少し柔軟に運用できないものか」と述べていました。具体的には「業種によって変更する」などです。

もう明日ですが、来る05日に行われる会合がどのような結果になるのかに要注目です。

(吉田ハンチング@dcp)

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