韓国の事大主義は「中国を見限る」か

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韓国は「中国がやがてアメリカ合衆国を超える経済規模になる」と見て、朴槿恵(パク・クネ)・文在寅政権と親中に励んできたのですが、ここにきて韓国メディアに「ピークチャイナ」という言葉が踊るようになっています。

つまり、もはや中国の成長は頂点を迎えて後は落ちるだけという議論です。そうであれば「韓国は中国から離れた方がいい」というわけです。

Money1でも何度もご紹介しているとおり、もはや対中国貿易で韓国はもうからなくなってきましたので、「ここらが潮時」という認識が出ていることも影響しています。

韓国メディア『毎日経済』にそれを象徴するような記事が出ています。「『パーティーは終わった』…中国が米国に勝つことができない3つの理由」というタイトルです。

この記事は冒頭で以下のように書いています。

“すぐに”機会の窓”が閉ざされる運命に追い込まれた強大国”

2021年、二人の国際政治学者がアメリカ合衆国の外交専門家『フォーリン・ポリシー』に投稿した文章に描かれた中国の姿です。

彼らは現在、世界が懸念すべきは、台頭する中国ではなく、「衰退期を迎え、それを受け入れることを拒否する中国」であるという斬新な分析を提示しました。

続いて、「頂点を過ぎた中国が今後10年間、望むものを得るため、より大胆に行動する可能性がある」とし、中国を1914年のドイツ、1941年の日本と同じ線上に置きました。

このような分析以降、ピークに達した中国、すなわち「ピーク・チャイナ」についての議論が続いています。

しかし、実は中国の持続的な成長可能性に対する疑問は過去にも何度も提起されてきました。

そのたびに中国は見事に自国に対する懐疑論を払拭してきました。

では、今回も表面的な中国衰退論の繰り返しに帰結するのでしょうか。

ハン・チョンホンは、現在の中国の内部的な問題点を集中的に取り上げ、二人の学者の懸念を単なる杞憂に終わらせることはできないと説明します。

その理由を聞いてみました。以下は一問一答の抜粋です。
(後略)

⇒参照・引用元:『毎日経済』「『パーティーは終わった』…中国が米国に勝つことができない3つの理由」

実際の一問一答は上掲記事を読んでいただければいいのですが、挙げられている中国の問題点は、

1.政府負債が多すぎる
2.人口がピークを超えた
3.都市と農村の格差
(都市と農村という2つの中国がある)

などです。

確かに中国は危なくなってきていますが、それより興味深いのは――韓国が中国の将来に疑問を抱き始めたということです。

「中国が合衆国とタメを張れるほどの覇権国家になれるのか」が韓国にとって大問題なのです。

韓国の事大主義といえばそこまでですが、中国が弱体化の様子を見せれば見せるほど、韓国はアメリカ合衆国の方になびく姿勢を強めるでしょう。

韓国が中国を礼賛しだしたのは、2000年に入ってからです。これは鈴置高史先生が指摘されており、Money1では以下の記事でご紹介しました。

韓国は「中国の属国だったから仕方ない」と自身を納得させる――という話
文在寅政権の成立、5年間の政治によって、韓国は元へ戻せないほど親中の国になりました。親中というよりは媚中、もっといえば中国の属国となる方向に自ら進んで向かい、それでよしとしています。本気で中国と事を構える気などないでしょう中国の属国方向を決...

それまでは(日本のおかげで)中国よりも先に近代化できたので、中国を散々見下してきました。

ところが中国が開放政策を取り、急速に経済発展を遂げ、韓国を凌駕するようになると「属国だったのだから仕方ない」と諦めの言葉を吐くようになったのです。

中国がピークを迎えて、より凋落が明らかになったとき、韓国の皆さんはまた自信を取り戻すでしょうか? ここは見どころです。

ただ、中国の経済的発展を抑制する「急激な老化」は、韓国の方が早いのです。中国を再び見下すことができる前に、韓国の方が経済的に衰えているでしょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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