フィリピン「どんな犠牲を払っても中国から領土と主権を守る」

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2023年10月30日、また南シナ海でフィリピン中国の艦船の間でいざこざが発生しました。


↑スカボロー礁の位置。誰がどう見ても中国の領海などではありません。

フィリピン海軍の艦艇がスカボロー礁(黄岩岛)※1近海で哨戒活動を行っていたところ、中国人民解放軍の艦艇が追跡を開始し、つきまといました。

↑本件を伝えるYouTube『CNA』公式チャンネル「Philippines denies China’s claim its vessel trespassed into disputed waters」

ただし、人民解放軍南部戦区の報道官は、「月曜日、フィリピンの軍艦がスカボロー礁周辺の(中国が領海と主張する)海域海域に侵入し、フィリピン軍によって『追跡、監視、警告、(行動が制限』された」と真逆のことを述べています。

また、中国側の公表によれば「口頭で注意勧告を行い、追い払った」としています。

フィリピン側では、エドアルド・アニョ大統領補佐官(安全保障担当)が、フィリピン海軍艦艇が「何の問題もなく」スカボロー付近の海域で定期的な哨戒を行ったと述べ、「中国艦艇はいつものように、スカボロー付近での尾行を行った」と付け加えました。

つまり、追っ払われてなどいない――というわけです。

すでにアメリカ合衆国はフィリピン側に立つことを表明しています※2が、中国共産党の御用新聞『Global Times』が、本件についての出しています。

末尾に興味深い文章があるので、以下に引用してみます。

(前略)
フィリピンはアメリカ合衆国に利用されていることを自覚すべきだ。

合衆国はフィリピンの国益のためには決して戦わないからだ、と専門家は述べ、フィリピンの挑発はいずれ裏目に出ると警告した。

⇒参照・引用元:『Global Times』「PLA blocks Philippine warship trespassing in waters off China’s Huangyan Island」

「合衆国は助けてなどくれないので、突っ張っても無駄だぞ」というのです。

明らかな脅迫であり、離間の策です。

このような脅しに屈して弱腰になるようでは、自国の領土・領海は守れません。それは日本も同じです。

アニョ大統領補佐官は、フェルディナンド・マルコスJr.フィリピン大統領がフィリピン軍に下した命令を引用して、「われわれはどんな犠牲を払ってでもわが国の領土と主権を守る」と述べています。

※1中国側が障害物(フローティングバリア)が設置し、フィリピン側が撤去したのと同海域です。

フィリピンの抗議に反論「中国の領海だ」
2023年9月22日、フィリピンの沿岸警備隊と漁業水産物資源局が、中国によってスカボロー礁(黄岩岛)の南東部に障害物(フローティングバリア)が設置されていることを確認しました。↑スカボロー礁の位置。誰がどう見ても中国の領海などではありません...

※22023年10月22日、フィリピンと中国の艦船が例の衝突事故を起こした後、合衆国は、フィリピンの軍や艦船、航空機が南シナ海を含む太平洋で武力攻撃を受けた場合、アジアで最も古い条約を結んだ同盟国であるフィリピンを防衛する義務がある、と中国に警告を発しています。

https://money1.jp/archives/115151

(吉田ハンチング@dcp)

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