「TOB」は「Take Over Bid」の略で、日本では一般的に「株式公開買い付け」と呼びます。ある上場企業の経営権を手中にしたい、傘下に収めたいといった場合には、その企業の株式を大量に入手しなければなりません。発行済み株式の33%超を入手すれば、ボードで決議された案件でも拒否することができます。
これを市場で行うのはなかなか困難です。大量の株式を入手したがっているなんて情報が流れれば、当然株価は高騰します。
そこで、
①市場外
で、
②購入価格③購入株数④購入を行う期間
を明示して、その企業の株式を入手します。
これがTOBです。
ある上場企業の発行済み株式の33%以上を取得する場合には、(経営方針が左右される事態となるので)必ずTOBを行う必要があります。
TOBの対象となった企業(の経営陣)にとっては、自らの経営基盤を揺るがされる事態ですが、あらかじめ根回しされ、合意の上でのTOBもあります。この場合は「友好的なTOB」などと呼ばれます。逆に、経営陣が対抗措置を取るなど抵抗するケースもあり、これは「敵対的なTOB」です。
企業が自社株を取得するためにTOBの手法を用いることもあります。
(柏ケミカル@dcp)