2019年12月08日、アメリカ合衆国の財政政策・金融政策に大きな貢献をしたポール・ボルカーさんが亡くなりました。ボルカーさんはFRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)議長として豪腕を発揮し、1970年代に合衆国を襲ったスタグフレーションを終わらせたことで知られます。
その終わらせ方というのは、金融引き締め政策を強力に推進して失業率を跳ね上げ、株価は下がるはGDPは下がるはの大混乱の後に、金融引き締めをやめて一気に復元する、という誠に結果オーライというか出たとこ勝負なものだったのですが。
またボルカーさんは、2008年に起こったリーマンショック後、オバマ政権下で金融規制改革を実施したことでも知られています。Money1でもご紹介したいわゆる「ボルカー・ルール」で、投資銀行に対して制限を加えるものでした。
ボルカーさんは、いわばウォール街の投資屋どもに組みしない反骨の士で、それゆえ金融業界からは煙たがられるところもありましたが、それでも誰もが一目置かざるを得ない、そんな人でした。ここに心から哀悼の意を表します。どうか安らかに眠ってください。
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(柏ケミカル@dcp)
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