中国政府「節約の徹底と無駄遣いの防止」と言い出す。

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2025年05月18日、中国の国務院の新聞弁公室は「中共中央 国务院、党政機関における節約の徹底と無駄遣いの防止に関する条例を公布」と公表しました。

⇒参照・引用元:『中華人民共和国国務院新聞弁公室』公式サイト「中共中央 国务院印发党政机关厉行节约反对浪费条例」

中国は、政府にお金がなく、お金をまいてもまいても景気が回復しない――という地獄のような状況となっています。

ここで、政府による「節約の徹底と無駄遣いの防止」条例です。

もともと同条例は2013年10月29日に中共中央政治局会議で審議・承認された条例があり、今回は改正されましたよ――という告知です。

通知は、条例の改正は習近平新時代中国特色社会主義思想を指導とし、目標指向と問題指向を結合させ、時代に合わせて

党政機関の経費管理、
国内出張、
公務による一時的な出国(境)、
公務接待、
公務用車、
会議活動、
事務所用施設、
資源節約など

に関する規定を整備し、節約を徹底し浪費を防止する責任の履行を強化し、党政機関が率先して節約を実践する制度の螺栓をさらに締め付ける。

――と冒頭に書いています。

公務による出国を管理する――が入っていることに注目してください。これは「金持って海外脱出だ」をさせないためです。

「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」が泣かせますが、要するにお金がないのでコストカットするわけです。これも一種のフローズン・オペレーションです。

第一条 艱苦奮闘、勤倹節約の優良な風紀をさらに発揚し、党政機関の節約推進と浪費反対を推進し、節約型機関を建設するため、本条例を制定する。

第一条には上掲のとおり「党政機関の節約推進と浪費反対」と書いてあります。以前にもご紹介したとおり、民間でお金が回らないときは、政府が消費してお金を回さないといけません。

政府機関内のコストカットを謳っており、「頑張っている」風に見えますが、この施策は「人民」に対するアピールにしか見えません。

政府が消費を渋ることは、自分で自分の首を締めているのと同じです。

中国共産党政府が今考えなければいけないのは、政府のコスト削減よりも先に、民間セクターにいかにお金を流してやれるかでしょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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