投資は日本に残された最後のフロンティア(成長産業)?

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の例を出すまでもなく、年金資産を運用する場合にはその資金は莫大なものになります。そのため市場に与える影響は非常に大きく、その資金が動くだけでターゲットとなった銘柄が上昇したりします。もちろんこれは資産運用にプラスの効果をもたらします。そして市場にも。

日本人の投資リテラシーは、アメリカに比べるとまだまだ低いのが現実です。しかし、アメリカ人の投資リテラシーはどのようにして向上してきたのでしょうか。これについては『捨てられる銀行』の著者として有名な橋本卓典先生が興味深い指摘を行っています。

その部分を引用してみましょう(以下引用)。

(前略)
米国では80年代までは、日本と同じように将来の年金資金を確保することはできない元本保証型の預貯金が主流であったが、80年代終わりから90年代にかけて、20年、30年先を見据えた株式投信運用が、年金資産を運用する主役に躍り出たのだ。これにより、年金資産が、年金以外のベンチャー投資などの資金も呼び込みながら長期間、米国市場の相場を押し上げ続け、相場上昇が資産形成という投資家の成功体験を育んだのだ。資産運用超大国・米国のリテラシーは、机上で学んだものはなく、この成功体験の積み重ねが醸成していったものではないかと思われる。

この仮説は、我々日本人に残された最後の成長産業かもしれない資産運用の改革に臨む上で、極めて重要な何事かを示唆するはずだ。

(後略/引用ここまで)
⇒引用元:橋本卓典『捨てられる銀行2 非産運用』講談社(2017年),P.159

投資運用の改革については、先の記事どおり森金融庁長官がトップダウンで銀行・金融関係をギュウギュウやっていますが、これは本当に重要なポイントです。日本人の資産は2,000兆円超ともいわれます。この巨額のお金をうまく投資して利益を生み出すことこそが今求められているのです。

(柏ケミカル@dcp)