韓国企業『サムスン電子』の2020年第2四半期の業績が予想よりも良かったので、韓国メディアからは「さすがサムスン」「さすが半導体」といった報道が出ています。
さて、喜んでいる場合でしょうか。
アメリカ合衆国と中国の対立はもはや抜き差しならないところまできており、半導体はその対立の焦点として浮上しています。
合衆国は中国への半導体供給を断とうとしており、韓国も中国への半導体の輸出がこれまでどおり行えると考えるべきではないのです。
また、中国は半導体の自給自足を目指して資金を拡大投入しています。韓国も『サムスン電子』の技術がキャッチアップされ、輸出が減少することを考えておかなければなりません。
実は、すでに「中国への半導体の輸出」が急減しているというデータが出ています。
対中国輸出の減少の「約63%」が「半導体輸出の減少」
2020年07月07日、韓国の『対外経済政策研究院』(KIEP)が「最近の中国への輸出急減の原因と課題」というリポートを公表しました。
同リポート内では以下のように状況を要約しています。
2019年に韓国の対中国輸出額は16.0%減少したが、その傾向は続き対中国輸出はさらに減る
(2020年01-05月で対前年同期比9.4%の減少)減少した輸出額の「62.7%」がメモリー半導体輸出の減少による
15.2%はメモリー半導体以外のハイテク製品の輸出減少による
⇒参照・引用元:『対外経済政策研究院』「最近の中国への輸出急減の原因と課題」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
同リポートでは、韓国の輸出が減ったぶんをASEAN、台湾が埋めていると指摘しています。
韓国は輸出1本で食べている国ですが、輸出金額の30%は半導体です。もし、半導体の輸出でもうけられなくなれば、韓国経済の屋台骨が揺らぐのです。
さあ、危なくなってきました。
(柏ケミカル@dcp)