中国では長江流域が大変な水害に遭っていますが、実は韓国でも豪雨による被害は甚大です。
文在寅大統領が肝いりで推進している「クリーンエネルギー政策」の象徴でもある「太陽光発電施設」も大きな被害を被っています。
山を切り開き、太陽光パネルを設置するなどを行ってきましたが、豪雨のために土砂崩れ、山崩れが発生し、パネルが流される・埋まってしまうなどが起こったのです。この件を報じた韓国メディア『朝鮮日報』の2020年08月17日の記事によれば、
08月01-08日の期間、太陽光発電施設4,230カ所のうち236カ所(5.6%)で発電量が「0」になった
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
とのことで、太陽光発電施設が豪雨に脆弱(ぜいじゃく)であることが分かります。
で、同じ『朝鮮日報』の別記事なのですが、このようなことが起きるのは「99%手抜き工事が原因だ」と断言する韓国人教授が登場します。慶北大土木工学科のイ・ヨンジェ教授です。
2020年08月17日の記事から一部を引用します。
(前略)
「現場の専門家として、公益(公益)のために言わなければならない。産業省は『太陽光発電施設が地滑りの原因ではない』としたが、それは嘘だ。今回の地滑りが太陽光発電施設をだめにしたのではなく、太陽光発電施設が崩れ、地滑りをもたらしたことは明らかである。」
(後略)
つまり、教授は、「今回の豪雨で地滑りが起こり太陽光発電施設を破壊した」とされているが、因果関係は逆だといっています。すなわち、山を開き、木を切って太陽光発電施設を造ったので、地滑りが起こりやすくなったのだ、と。豪雨がきっかけとなったが、地滑りが起こったのは太陽光発電施設を造ったためなのだ、というわけです。
さらに以下のように述べています。
(前略)
「専門家として言うのだ。全国の太陽光発電施設はほぼ全部が不十分だ。政府は大雨のため被害を受けたと主張するが、実際にはそうではない。山を削って建設過程ですでに問題があったため、太陽光発電施設が崩れ落ちたのだ。
2018年、慶尚北道青島で61㎜の雨が降っただけなのに、太陽光発電設備が国道まで流されてきた。当時鉄原でも同様にそうだった」
(中略)
「保証する。全国に設置された太陽光発電施設のうち、99%は斜面の安全性の検討が行われていなかった。だから、マッチ棒の家のように太陽光設備が崩れて簡単に地滑りが起こったのだ。」
(後略)
イ教授はこのように断言していらっしゃいます。韓国の太陽光発電施設は、その安全性について再度点検を行った方がいいかもしれません。
(吉田ハンチング@dcp)