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韓国型「原子力潜水艦」は1兆5,000億と見積もり。そもそも原潜とは書いてないし、その金額ではムリでしょう

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韓国メディアでは「原子力潜水艦」を建造することがまるで決まったかのように報じられていますが、実は韓国の国防部が2020年08月10日に公表した「’21-’25国防中期計画」のプレスリリースにはそんなことは書いてありません

海軍の次世代の装備(目標)を紹介した潜水艦の部には以下のようにあります。

領海と韓半島周辺海域の監視・偵察任務を遂行でき、有事の際の対応能力が強化された3,000トン級潜水艦の戦力化を完了し、武装搭載能力と潜航能力が強化された3,600トン~4000トン級潜水艦を建造します。

⇒参照・引用元:『韓国 国防部』「21 -’25国防中期計画 プレスリリース」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)

となっており、動力が何かについては触れていません

わざとそうしているのかと思われますが、これがなぜか「原子力潜水艦」になってメディアで報じられているのです。

で、実現できるのかはともかく「いくらで建造しようと考えているのか」については、韓国メディアに推計値が出ています。

例えば『ハンギョレ』の2020年08月18日の記事では以下のように書いてあります。

(前略)
既存の潜水艦に比べ性能は優れているが、実効的な側面から、原子力潜水艦はむしろ軽空母よりさらに前からの議論の的だった。

1隻あたり1兆5,000億ウォン(約1,300億円)前後の費用が予想される高性能の原子力潜水艦が、韓国の作戦区域にふさわしいのかという疑問がまずある。
(後略)

⇒参照・引用元:『ハンギョレ』「[ニュース分析]朝鮮半島に軽空母と原子力潜水艦は果たして必要か」

というわけで、「1隻1兆5,000億ウォン」と考えているわけです。

フランスのバラクーダプロジェクトを参考に見積もってみると……

しかし、です。これまたこの金額でできるのかという話があります。4,000トン級というと原子力潜水艦としては小ぶりです。近似値を求めることが難しいのですが、フランスの「シュフラン級」という原子力潜水艦が2019年07月に竣工しました。


↑2020年07月26日ツーロン沖を航行するシュフラン。PHOTO(C)Xavier Grolet

フランスメディア『Capital』によれば、このシュフラン級はバラクーダプロジェクトの一環として6隻建造される予定で総費用90億ユーロとのことです。

フランス海軍が待ち望んでいた10年。今週金曜日の7月12日、シェルブールでエマニュエル・マクロンとフローレンス・パーリー陸軍大臣が、最新の原子力攻撃潜水艦(SNA)の建造完了を祝いました。

フランスで最も有名な水兵の一人、ピエール・アンドレ・ド・シュフラン(18世紀)にちなんでシュフランと名付けられたこの潜水艇は、国営コンストラクターであるナバルグループの造船所で何百万時間もの作業を行い、80万点以上の部品を組み立てて作られたものです。

シュフランは、同じシリーズの他の5つの艦に先行しており、そのうち3つは2025年までに、最後の2つは2029年までに納入される予定で、バラクーダプログラムの一環として建造され、総費用は約90億ユーロとなっています。

いずれも1976年から1990年にかけて建造されたルビー級潜水艦6隻の後継となる。
(後略)

⇒参照・引用元:『Capital』「フランスが本日進水する原子力潜水艦「シュフラン」を見てみよう」(原文・フランス語/筆者(バカ)意訳)

このシュフラン級は水中排水量が5,300トンとなっていますので、4,000トン級を目指す韓国型原潜の参考になるでしょう。しかも新しい艦ですし、建造費も参考になるはずです。

乱暴な計算ですが、6隻で90億ユーロということは1隻15億ユーロです(6隻分の量産効果もあるはずなので1隻だけピンで造るならもっと高価になるはず)。

15億ユーロは「1ユーロ=1,405.61ウォン」で計算すると「2兆1,084億ウォン」です。

これまで原子力潜水艦を自国で造ってきたフランスの経験もあってこのお値段でしょうから、初めて造るのに「1兆5,000億ウォン」という見積もりはやはりムリなのではないでしょうか。

(吉田ハンチング@dcp)

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