韓国政府にはお金がないのでどうしようもないのですが……日本の巨額投資を恐れています。「半導体産業が日本にまくられるかもしれない」からです。
日本・岸田文雄政府は、月内に経済対策を取りまとめようと動いていますが、経済産業省が半導体支援に計3兆4,000億円の基金予算を要求していることが判明しました。
直近2年間で半導体分野に2兆円を拠出することを決めましたが、今回はその1.7倍の規模です。
これに対して韓国がビビっているのです。
頑張れラピダス! 韓国を蹴散らせ
ちなみに野心的プロジェクト『Rapidus(ラピダス)』の方は、2023年09月01日、最先端半導体の開発および生産を行う「IIM-1」※の建設予定地(北海道千歳市の工業団地「千歳美々ワールド」)において、起工式を行いました。
↑『ラピダス』の「IIM-1」起工式。IIMは「Innovative Integration for Manufacturing」の略。西村康稔経済産業大臣の姿も見えます。
『ラピ出す』の小池淳義代表取締役社長は、式典で「(前略)無事起工式を迎えることができましたが、これは始まりであり、これからRapidusの名のごとく、前例のないスピードで工場を完成させますので、引き続き皆さまの絶大なるご支援を賜りたくお願い申し上げます」と述べています。
↑「IIM-1」の完成予想CG。同施設は、国内初となる2ナノメートル(nm)以下の最先端ロジック半導体を製造する施設になります。
製造用のファウンドリーを起工した『ラピダス』ですが、並行して現在、世界最先端の半導体研究拠点の一つであるアメリカ合衆国・ニューヨーク州『Albany Nanotech Complex』に研究員を派遣。
『IBM』との協働で、2nmのロジック半導体生産に関する技術開発を進めています。
また、『imec』(ベルギーの半導体プロセス分野を中心に技術開発を手掛ける研究組織)において、最先端半導体の生産に不可欠なEUV露光装置の技術を習得するべく事を進めています。
これらの技術を活用し、「IIM-1」において2025年04月にはパイロットラインを稼働。2027年には量産を開始する予定です。
※IIMは「Innovative Integration for Manufacturing」の略語。
1ウォンもない!
日本の巨額投資の話が出たため、韓国メディアがさっそく反応しています。中でも『東亜日報』の記事が面白いので以下に記事の一部を引いてみます。
日本政府は韓国、台湾に遅れをとっている半導体産業を復活させることを目標に切磋琢磨している。
最近は50年以上縛ってきた開発制限区域(グリーンベルト)の規制を解除し、農地や林野にも半導体、バッテリーなどの先端産業工場を建設できるようにした。
半導体などの自国内生産量に比例して税優遇措置を与える新しい減税制度も検討している。
(後略)
「韓国・台湾に遅れをとっている」と言いたいだけのような気がしないでもないですが、傑作なのは以下の部分です。
(前略)
07月に半導体2カ所を含む7カ所の先端産業特化団地を指定したにもかかわらず、韓国政府は来年度予算案に半導体特化団地の基盤施設造成費用を1ウォンも反映していない。具体的な事業計画が確定すれば、着工時期に合わせて支援するというだけだ。
R&D予算削減方針に流され、来年度の半導体分野5大中核技術開発事業予算は前年比平均18%、人工知能(AI)R&D予算も43%も減った。
(よせばいいのに)大規模な半導体産業団地の造成をぶち上げた※のですが、来年度の予算には1ウォンも入れていません。
Money1でも少しだけご紹介しましたが、とにかく財政の健全化を進めろといわれている(『IMF』や信用格付け会社から矢の催促)韓国政府は緊縮予算を組んでおり、R&D予算を大幅に削減しているのです。
「お金がないのは首もないのと同じ」(西原理恵子先生の名言)とは、まさにこのこと。
お金がない韓国のやることは「いつも一つ!」ですから、日本は「韓国によるゆすり・たかり」に警戒する必要があります。
※ぶちあげた後で「水が足らない!」などの問題が起こっているのは先にご紹介したとおりです(以下などの過去記事をご参照ください)。
(吉田ハンチング@dcp)