「中国で拘禁された韓国サッカー選手」釈放されて帰国。背後に「中国サッカー界の腐敗」

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Money1でも少しだけご紹介しましたが、2023年05月、韓国人サッカー選手、孫準浩(ソン・ジュンホ)さんが、帰国しようとしていたところを中国・上海虹橋空港で、中国公安によって拘束されました。

孫さんは、中国の『山東泰山』に所属し、中国リーグで活躍していたのですが、突然公安に逮捕され、そのまま調査 ⇒ 拘留となりました。一応刑事拘留は「臨時拘束」ですが、この期限が1カ月で切れました。そのため、中国公安は2023年06月には、拘束(逮捕)捜査としました。

2024年03月26日、韓国外交部は定例記者ブリーフィングで以下のように述べました。

<質問>
昨日、外交部は孫準浩(ソン・ジュンホ)選手が最近韓国に帰国した事実を明らかにしていただきましたが、これと関連し、領事の支援や裁判の過程について聞かせてください。
(『MBN』キム・セヒ記者)

<回答>
孫準浩(ソン・ジュンホ)選手は拘留が終了し、最近国内に入国しました。

その間、外交部は中国当局とさまざまなルートでコミュニケーションをとり、迅速かつ公正な手続きが行われるように協力を要請しました。

また、国内の家族と緊密に連絡を取り合い、20回以上の領事面談を実施し、円滑な弁護人接見支援など、必要な支援を積極的に提供しました。

関連する具体的な内容は、個人の身柄に関わる内容であり、確認できないことをご了承ください。

⇒参照・引用元:『韓国 外交部』公式サイト「대변인 정례브리핑 (03.26)」

孫選手が拘束されたのは、背後に中国プロサッカーリーグに蔓延していた贈収賄が関係しているという指摘があります。

孫選手はこれに関係していたのではないか――と疑惑がもたれたが、腐敗に関与していた主要な中国人が逮捕され、孫選手への疑惑は払拭。そのために、解放に至ったという説明です。

2024年03月26日、中国サッカー協会(CFA)の前会長、陳戌源さんが7,703万元(約16億円)の賄賂を受け取ったとして、収賄の罪で無期懲役の判決をくだされました。

この中国サッカー界の腐敗問題では、李鉄という人物が有名です。アジアサッカーに詳しい人ならご存じかもしれません。

李鉄さんは、もともと選手だったのですが(中国人初のプレミアリーガーですので優秀な選手でした)、引退した後はコーチに就任。チームを率いて監督を務める中、お金を支払って八百長試合をもちかけるなどして実績を積みます。お金の力で奇跡の8連勝を成し遂げて、「あの監督やるじゃないか」とファンから注目を集めたりもしました。

――その後は中国サッカー協会にお金をまき(上記の陳戌源さんが会長でした)、2019年には、なんとナショナルチームの監督にまでなりました。

こんなお金をまくのだけ巧い人物が監督になってどうするんだ――という話ですが、さすがに世界では八百長工作が通じなかったようで――監督時代には戦績は良くありませんでした。

中国のサッカー界は、お金と不正にまみれていたのです。いかにも中国らしい話です。

孫さんが釈放され、帰国を許されたのは――関係がなかったか、あるいは腐敗の大本が裁かれたので「もういいよ」となったのか――は分かりません。しかし、孫さんが無事に祖国に帰ることができたのは良かったです。

韓国の皆さんも、中国に行くのは注意した方がいいのです。何をするか分らない国ですから。

(吉田ハンチング@dcp)

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