おススメ記事
広告

韓国の危機対応力が高まった? 死神「IMF」との関係強化では?「チェンマイ・イニシアティブ」改訂

広告

2020年06月23日、韓国メディア『中央日報(日本語版)』に「ASEAN + 韓日中の通貨スワップ発効、韓国の金融危機対応力高まる」という記事が出ました。

ナニの話かといいますと、「チェンマイ・イニシアティブ」(Chiang Mai Initiative Multilateralisationの略:略称「CMIM」)という多国間のスワップ取り決めのことです。

⇒参照・引用元:『中央日報(日本語版)』「ASEAN + 韓日中の通貨スワップ発効、韓国の金融危機対応力高まる」

アジア通貨危機を契機にできた「チェンマイ・イニシアティブ」!

「チェンマイ・イニシアティブ」は1997年に起こった「アジア通貨危機」を契機として作られました。東アジアでの金融協力がないと、いったん危機が勃発したときに影響が甚大なものになることが痛感されたからです。

以下は『日本国 財務省』の図(および説明)を参照して作成した「チェンマイ・イニシアティブ」のイメージ図です。

日本の中央銀行『日本銀行』が公式サイト「教えてにちぎん」のコーナーでとてもうまく説明してくれていますので以下に引用します。

2000年(平成12年)5月のASEAN+3の合意に基づき、2003年(平成15年)までに、日中韓およびASEAN5か国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ)の間で、2国間の通貨スワップ取極(とりきめ:筆者注)が多数締結され、アジア域内を広くカバーする通貨スワップ取引ネットワークが構築されました。

これは、ASEAN+3の会議が開催されたタイの地名を取って、チェンマイ・イニシアティブCMI、Chiang Mai Initiative)と呼ばれています。

チェンマイ・イニシアティブは、域内のある国が対外支払いに支障をきたすような流動性の困難に直面した際に、他国が通貨交換(スワップ)の形式により、外貨資金の短期的な融通を行うものです。

集団的な金融支援体制として、為替相場の急激な変動を抑制し、為替・金融市場の安定を確保することを目的としています。

日本銀行は、財務省と協力しつつ、実務を担う立場からこうした取り組みに積極的に関与しています。

⇒参照・引用元:『日本銀行』公式サイト「チェンマイ・イニシアティブ(CMI)とは何ですか?」

赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)

2010年にはマルチ化が発効! 2014年に規模を倍に!

2009年には、これのマルチ化が合意されます。それまでは「CMI」メンバー内で2国間のスワップ契約を多数結ぶ形だったのですが、多国間の取り決めとして1本化しました。ここで「CMIM」になったわけです(以下はイメージ図)。

以下が『日本銀行』の説明です。

2009年(平成21年)には、より発展した枠組みとして、「チェンマイ・イニシアティブのマルチ化(CMIM、Chiang Mai Initiative Multilateralisation)」も合意され、翌年に発効しました。

多数のメンバー国が単一の通貨スワップ取極に合意することで、通貨スワップ発動に必要な手続きが共通化され、メンバー国が保有する外貨準備を危機時に多国間で迅速・円滑に融通し合うことが可能になりました。

また、従来のチェンマイ・イニシアティブの通貨スワップ取引ネットワークに参加していなかったブルネイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムの5か国も新たに加わり、ASEAN+3の全13か国が参加するネットワークとなりました。

で、2014年には資金規模が1,200億ドルから2,400億ドルに倍増されました。

これに伴って、危機時の引き出し可能額も倍増。IMFのプログラムに関係なく引き出せる金額が上限の20%から30%になりました。

『日本銀行』では以下のように説明しています。

さらに、2014年(平成26年)の改訂を受けて、引出可能総額が倍増されるとともに、IMFデリンク割合(引出可能上限額に対して、IMFプログラムなしで発動可能な割合)が従来の20%から30%に引き上げられたほか、新たに危機予防機能も導入されました。

IMFが首を突っ込みやすくなったのでは?

2020年06月23日、このCMIMの改訂が発効したわけですが、改定の詳細は、財務省が公開していますので以下のURLを参照いただければ幸いです。

⇒参照:『日本国 財務省』「チェンマイ・イ二シアティブ(CMIM)の改訂契約が発効しました 令和2年6月23日」
https://www.mof.go.jp/international_policy/financial_cooperation_in_asia/cmi/pressrelease/200623.html

要点だけいえば「IMF(International Monetary Fundの略:国際通貨基金)の支援プログラムと整合性を取って、連携を強化するようにしよう」です。

また「発動時にはマスメディアに公開するようにしよう!」という調整も行われています。

ですので、『中央日報』でこの2020年6月23日に発効した改訂によって「韓国の金融危機対応力高まる」としているのは、特に変わってないんじゃないのかと「?」です。

むしろ、韓国で「死神」と恐れられているIMFが首を突っ込みやすくなったのではないでしょうか。

また、同記事内では「韓国は分担金比率に基づき危機時に最大384億ドルを引き出すことができる」としていますが、上掲の『日本銀行』の説明どおり、このうち「IMFプログラムなしで発動可能な割合」は30%です。

つまり「115.2億ドル」です。384億ドル利用しようとすれば、当然「死神」と相談する必要があります。

(柏ケミカル@dcp)

広告
タイトルとURLをコピーしました