年度を決めてそこで「内燃機関自動車」の販売を禁止するという動きが各国で目立っています。
「クリーンディーゼル」を推奨してきたフォルクスワーゲンが排ガス規制逃れのために不正を行ったのがバレ、1,100万台にも及ぶリコールになったのが2015年。
2017年7月には、今度はダイムラー社がメルセデス・ベンツのディーゼルエンジン搭載車について300万台に及ぶリコールを発表。このクルマについても排ガス規制逃れのために違法ソフトを搭載していたのではと調査が開始されています。
事実だと確認された場合、「ベンツ、お前もか!」であり、世界最高水準のクリーンディーゼル『BlueTEC』なんて話は「ウソでした」になります。つまるところ、これまで内燃機関自動車を造り続けてきた伝統、そのブランドイメージで商売をしているのです。
しかし、ここに来て状況が変わりつつあります。クリーンディーゼルという詐欺が通用しなくなったため、本気で内燃機関ではないクルマを造らないといけないのです。
傑作なのは、ダイムラー社のリンデンベルグ(Frank Lindenberg)副社長(メルセデス・ベンツ財務・コントロール担当)は、2017年09月11日に開かれた投資家向けの説明会で、
「電気自動車は当初は極めて低い利益率に直面することになる。一部の車種はガソリン車の半分の利益率になる」
と述べた、と報道されていること。また、ダイムラー社が会社分割に向けて動き出している、とする観測も出ています。内燃機関自動車で歴史を築いてきたドイツ自動車メーカーも岐路に立っているのかもしれません。
(柏ケミカル@dcp)