なぜか日本のメディアではほとんど報道がないのですが、中国共産党が無茶苦茶なルールを言い出しています。
そして、恐ろしいことにそのルールを導入することは既定路線となっているのです。国のトップがそう言っているのですから。
先に中国共産党の新たなスローガン「共同富裕」についてご紹介しましたが、キーワードはもう一つあります。
「三次分配」です。
2021年08月17日、中国の習近平総書記は「中央金融経済委員会」の第10回会議を開催し、「効率性と公平性の関係を正しく処理し、一次分配、再配布、三次分配を調整するための基本的な制度的取り決めを構築する」と述べました。
第一~三次分配の3つは以下を指しています。
第二次配:中国共産党政府による再分配
第三次配分:裕福な者からの資産の分配
つまり、第一・二次の分配の結果、それでも裕福な者(企業含む)は三次分配を行わなければならない、というのです。
どのような規定の下に行うのか、現段階では全く分かりませんが、「お前は金持ちなんだから金をもっと出すべき」というわけです。
一種の寄付行為に当たるかもしれませんが、それが自由意志ではなく、文化大革命の時のように紅衛兵による吊るし上げ、強訴によって行われる可能性だってあります。
企業にとっては大変に迷惑な話であると同時に、これは私たちが知っている原則(税金によって徴収され政府によって再分配される)とは異質なものです。資本主義のルールが通用しない国であることの表明です。
同時に、中国が経済的に行き詰まっていることを如実に物語っています。
つまり、大きな成功を収めた会社からお金を回してもらわなければ、中国共産党が中国を仕切れないと言っているのも同然だからです。
外国の企業は中国から今すぐ脱出すべきです。中国共産党が三次分配を行えといってくる可能性があります。これは、ゆすり・たかりと何が違うのでしょう。そんな危ない場所で企業運営などできるでしょうか?
(吉田ハンチング@dcp)