中国『恒大集団』が23日利払い「39億円」を行うと告知。しかし「ドル建て:8,353万ドル」は告知なし

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2021年09月22日、「いつデフォルトを起こすのか」と注目されている中国『恒大集団』が深セン証券取引所を通じて、「23日に支払期限がくる社債(正確には新株予約権付き社債)の利子払いをきちんと行います」という公告を出しました。

支払って当然なのですが、動向が注目されているので火消しの一つなのかもしれません。正確には『恒大集団』の傘下の『恒大地产集团有限公司』(中国本土で不動産開発ディベロッパーを行っているメインの会社)の社債です。

以下がその公告です(4ページの中の第1ページ)。

『恒大地产集团有限公司』2020年プロ投資家向け社債を公募(第1期)2021年の利払いのお知らせ

当社および当社の全ての取締役、監督者および上級管理職は、本発表の内容が真実、正確かつ完全であり、虚偽の記録、誤解を招く記述または重大な脱落がないことを保証します。

特記事項
『恒大地产集团有限公司』2020年公募プロ投資家向け社債(第1期)(社債略称:20 Evergrande 04、社債コード:149247)の利払いの登録日は2021年9月22日で、2021年9月22日以前(含む)に社債を購入・保有した投資家には利払いを受ける権利があり、2021年9月22日に社債を売却した投資家には利払いを受ける権利はありません。

『恒大地产集团有限公司』2020年公募プロ投資家向け社債(第1期)(以下、本新株予約権付社債)について、2020年9月23日から2021年9月22日までの利息が2021年9月23日に支払われますが、円滑な利払いを実現するために、関連事項を以下のとおりお知らせいたします。

I. 本債券の基本情報
1.債券名:『恒大地产集团有限公司』2020年公募プロ投資家向け社債(第1期)
2.債券の略称:20 Evergrande 04.
3.債券コード:149247
4.発行総額:40.00億人民元
5.発行方法・発行対象:プロの投資家を対象とした債券を発行します。
6.期間:本債券は5年固定金利で、3年目の終わりに発行体がクーポンレートを調整するオプションと、投資家が売り戻すオプションが付いています。
7.クーポン・レート: 本債券のクーポン・レートは、現在の有利子負債期間中、5.80%です。
8.有利子期間:本新株予約権付社債の有利子期間は、2020年09月23日から 2025年09月22日までとする。3年目の年末に投資家が再販権を行使した場合、再販部分の利付期間は2020年9月23日から2023年9月22日までとなります。
(以下略)

⇒データ引用元:『深セン証券取引所』公式サイト

40億人民元の債券を発行して年利「5.8%」なので、利子払いは2億3,200万元(約39億3,080万円)になります。

とりあえず、この社債の保有者はほっとしたかもしれません。

しかし、ちょっと待ってくれ、なのです。先にご紹介したとおり、『日本経済新聞』の報道(『Refinitiv(リフィニティブ)』をデータ出典とする)によれば、以下のとおり、09月23日には「8,353万ドル」(約91.4億円)の利子払いもあるはずなのです。

『恒大集団』の社債利払い
09月23日:2億3,200万元(約39.3億円)
09月23日:8,353万ドル(約91.4億円)
09月29日:4,750万ドル(約52.0億円)
10月12日:1億4,813万ドル(約162.2億円)
10月19日:1億2,180万元(約20.6億円)
10月30日:1,425万ドル(約15.6億円)
11月08日:8,249万ドル(約90.3億円)
12月28日:2億5,520万ドル(約279.4億円)

小計:約750.8億円

⇒参照・引用元:『日本経済新聞』「中国・恒大、迫る巨額利払い 負債総額33兆円」

このドル建て債務については今のところ情報は見当たりません。この利子払いを行う気はあるのでしょうか?

まさか人民元建ては支払うがドル建ては飛ばすつもりではないでしょうね。

(吉田ハンチング@dcp)

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