税理士さんのお話というのはとても参考になります。
日本が経済に関するリテラシーをあまり重視しない教育だからかもしれませんが、社会人になってから、お金のことを学ぶと、自分の知らないことばかりで「目からウロコが何枚も落ちた」――そんな経験はありませんか。
筆者などバカなので、そんなことばかりです。いつもお世話になっている税理士のA先生にお話を伺いました。
サラリーマンにできる節税はない!?
――サラリーマンでできる効果的な節税は何かありますか?
税理士のA先生 ないですね(キッパリ)。何にもないというのが現実でしょう。サラリーマンは源泉徴収で、川上でお金を取られていますし、逃げようがないですね。
――サラリーマンの重税感はけっこう大きいと思うんですが……。
税理士のA先生 ホントにそうだと思いますよ。だって、考えてみてください。あくまでもざっくりですが、まず所得税が(最大)45%ありますよね。これに住民税が10%。この住民税が重いですよ。で、足すともう55%ですよね。この時点で半分以上もっていかれてるんですよ。
さらに健康保険などの保険代がありますよね。これだって税金みたいなものです。これがざっくり17%ぐらいでしょう。ですから全部足すと72%ですよ。
――確かに。
税理士のA先生 ほんとにね、やる気がなくなると思いますよ。所得税を40%以上もっていかれるのは、年収1,800万円超の人です。でもですね、この税率でやる気が出ると思います?
普通に年収400万円ぐらいの人(これが日本のサラリーマンの平均年収ぐらい)だって、所得税率は決して軽くありません。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円を超え 330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円を超え 695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円を超え 900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円を超え 1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円を超え 4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超 | 45% | 4,796,000円 |
*平成31年4月1日現在の所得税率(国税庁によります)
⇒引用元:『国税庁』「No.2260 所得税の税率」
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm
ざっくりで足し算しても、
所得税:20%
住民税:10%
健康保険など:17%
合計:47%
ね。見てくださいよ。この時点で約半分なくなってるんですよ(笑)。どうやって貯蓄したり、子育てしろって言うんでしょうかね。私も子供を4人育てて、一応全員大学まで出しましたが、大変な目に遭いましたよ。
――先生の子育て話はまた今度でお願いします。
税理士のA先生 乗ってるクルマも最初はなんとかクラウンだったのに、最後は50万円の中古のブルーバードになっちゃったんですよ。
――先生、そのブルーバードの件が言いたいだけじゃないでしょうね。
「六公四民」て今もそうじゃん! 一揆を起こすべきなの?
昔、歴史の授業で「六公四民だったので重税ですね」なんて習った記憶がありますが、上記の説明でも分かるとおり「今もそうじゃん!」なわけですよ(笑)。そのうち「七公三民」になるのではありますまいか。
「七公三民」では一揆が起こったらしいので、私たちも一揆を起こすべきではないんでしょうかね。
(高橋モータース@dcp)