投資に関する本やネット上の問題を読んでいると、やたら片仮名表記の用語が出てきます。初心者の場合、この片仮名の用語の意味をいちいち確認しながら読まないとなりません。誰でも最初はそうなのですが面倒くさいですよね。今回は、アメリカの先生の投資関連本によく出てくる「ミューチャル・ファンド(mutual fund)」についてです。
用語辞典を引いてみると
●ミューチャル・ファンド(mutual fund)
オープン・エンドの投資会社、また投資信託のこと。
なんて書いてありますが、説明に出てくる「オープン・エンド(Open-end)」がまた分かりませんよね。オープン・エンドとは「いつでも自由に換金してもいいですよ」という意味です。投資信託によっては「期日まで換金できません」といったルールのあるものがありますが、オープン・エンド型の投資信託であれば、換金したい場合には、応じてもらえるのです。この換金は純資産価格(基準価格)に基づいて行われます。
また、このオープン・エンドをそのまま使って「オープン・エンド・ファンド(Open-end fund)」という言い方もあります。これは「いつでも自由に換金することができる投資信託」のことです。ですので、ミューチャル・ファンドとほぼ同義ということになります。
オープン・エンドに対して「クローズド・エンド(closed-end)」という言葉があります。クローズド・エンド型の投資信託は、途中で換金ができません。満期まで保有することがルールです。ただし、クローズド・エンドのファンドの全てが途中換金できないわけではありません。
例えば、その証券が取引所に上場されている場合には、市場価格で売却することができることもあります。しかし、この市場価格というのは上記のオープン・エンドファンドのように純資産価格ではありません。実際の価格よりも高く評価されたり、低く評価されたりするので、途中換金してもあまりいいことはないかもしれません(もちろん場合によります)。
一方、ファンド側から見ると、
●オープン・エンド型ファンド
途中換金が可能なのでファンドの資金が減少する可能性がある
●クローズド・エンド型ファンド
途中換金できないのでファンドの資金が安定する
日本で販売されている投資信託はその多くがオープン・エンド型です。REIT(Real Estate Investment Trustの略)と呼ばれる「不動産投資信託」などで一部クローズド・エンド型の投資信託があります。
(柏ケミカル@dcp)