佐藤ボイラー(バカ)と高橋モータース(大バカ)の記事が間にはさまってしまいましたが、モメンタムの話を続けます。前回の記事で、業界で使われるモメンタムという言葉には、そのまま「株式市場のトレンド・勢い」という意味で使われる場合と、指標(INDEX)としての「モメンタム」を指す場合があることをご紹介しました。
「INDEXとしてのモメンタム」は価格の変動幅を基に、市場の強気・弱気を見極めようとするものですが、「変動率」でモメンタム(市場のトレンド・勢いという意味です:念のため)を測るというINDEXがあります。それがROCです。
ROCは「Rate Of Change」の略で「変化率」と訳されます。そのままですね。ややこしいのですが、例えばアメリカの投資本などを(仕方がないので嫌々)原文で読むと「rate of change」(変化率)という言葉がけっこう出てきます。
これがINDEXとしてのROCを指しているのかといえばそうでなかったり、また「ROC」と書いてあるのでこれはINDEXだろうと考えていると、そうではなく、rate of changeと書くのが長くて面倒なので、著者が勝手にROCと略しているだけだったりします。アメリカ人は自分の都合だけで頭文字だけとって略しすぎでですね。 すみません。腹立たしかったので脱線しました。
ROCは次の式で求めます。
ROC = 当日の終値 ÷ ○日前の終値 × 100
最後に100を掛けるのはパーセント表示にするためです。式から分かるとおり、本日の終値が○日前の終値と比べてどのくらいの水準にあるか、を求めています。
例えば、ROCの値が数字が「80」(%)であれば、当日の終値が○日前と比べて8割になっているということ。つまり○日前から20%も下がってるのです。○日前と比べて終値が2倍になっていればROCの数字は「200」となるわけです。
「○日前」の数字ですが、日足であれば日本では一般的に「10日」「25日」が使われています。
佐藤ボイラー(バカ)が損切りしたイグニス(銘柄:3689/東証マザーズ)のチャートにROCを表示してみると、下のようになります。いつもどおり株マップ.comのクオンツチャートからの引用です。
先の記事で紹介したとおり、変動幅・変動率を検証することは実際のトレードで大変役に立つことです。具体的にどのように役立つのかについては次回の記事でご紹介しましょう。
(吉田ハンチング@dcp)