【04/26最新版】「韓国の航空会社」は底なし沼。『大韓航空』『アシアナ航空』だけであと8兆要る

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04月末が間近で、韓国を襲う「四月危機」が切迫したものとなっており、航空会社の資金難はこの危機を体現するものとして韓国メディアでも連日取り上げられています。

というのは、「『現代自動車』は大丈夫だろう」(なにが大丈夫なんだ)などと思われている自動車業界と異なり、航空業界は国を代表する『大韓航空』からして瀕死。業界全体、航空会社の全てがトびそうだからです。

さすがにその国のフラッグ・キャリアが倒産するというのは、世界的に格好悪いことです(日本も全く他人事ではありません)。

2020年04月24日、「強力な意志を持って基幹産業を必ず守ります」という文在寅大統領の意向を受けて、国策銀行が『大韓航空』に1.6兆ウォン規模の支援パッケージを組みました。

【倒産阻止】韓国国策銀行が『大韓航空』に「総額1.6兆ウォン」突っ込む!
韓国の国策銀行(『韓国産業銀行』と『輸出入銀行』)が『大韓航空』に「1兆6,100億ウォン」の支援をパッケージを行うこと決定がされました。韓国メディア『中央SUNDAY』の記事から以下に引用します。『産業銀行』と『韓国輸出入銀行』が新型コロ...

航空会社に対する支援はいくらなのか

では、国策銀行(国策銀行は政府の意向を受けて動くので政府みたいなものです)は、この瀕死の韓国航空会社にいくら支援することを決定したのでしょうか?

少し整理しておきましょう。

●『大韓航空』/韓国のフラッグ・キャリア、業界第1位
1.6兆ウォンの支援パッケージが決定(04月24日)

●『アシアナ航空』/業界第2位
1.7兆ウォンの支援が決定(04月21日)
(2019年に1.6兆ウォンの支援を受けたがそれはもうない

LCC格安航空会社)/韓国には9社もある
3,000億ウォンの支援決定済み(02月17日)

韓国の国策銀行である『韓国産業銀行』『輸出入銀行』が実際の支援を担当しています。

『大韓航空』を救うには全然足りない!

まず『大韓航空』ですが、この1.6兆ウォンの支援パッケージでは全然足りないという話がすでに韓国メディアからも頻々と挙がっています。

以下は、『大韓航空』と『アシアナ航空』の2社だけで「あと8兆ウォン要る!」とする『朝鮮日報(日本語版)』の記事(2020年04月25日)からの引用です。

(前略)
国策銀行が今週だけで二大航空会社に2兆9000億ウォンを支援することにしたのは、それだけ状況が急を要するからだ。

問題は、乗客数がいつ回復するか予測が難しいことにある。

大韓航空とアシアナは今回受け取る緊急資金を除いても、今年の残り期間、借入金の返済や固定費の支出などで8兆ウォン(約6990億円)近くが必要だ。

⇒参照・引用元:『朝鮮日報(日本語版)』「韓国二大航空会社向けに緊急輸血2.9兆ウォン…集中治療室から出るには追加で8兆ウォン必要」

赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)

Money1でも先にご紹介しましたが、そもそも支援パッケージ1.6兆のうち、運営資金として提供されるのは「2,000億ウォン」のみ。

『大韓航空』の固定費支出は「月に5,000-6,000億ウォン」とされていますので、2,000億ウォンでは半月もちません。追加支援が必要になる可能性大で、そのため上掲の『朝鮮日報』の記事のように(『アシアナ航空』と2社で)「8兆ウォン要る」という話になるのです。

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財閥企業が逃げたら「追い銭」必至!

次に業界2位の『アシアナ航空』ですが、同社の状況は混沌としています。

先にご紹介したとおり、2019年末に『アシアナ航空』は(事実上)破綻していてこれを『HDC現代産業開発』が買収するところまできていました。

新型コロナウイルス騒動で会社がさらに傾いたため、国策銀行2行が1.7兆ウォンを突っ込む決定をしました。

ところが!これも先にご紹介しましたが、この期に及んで『HDC現代産業開発』が「買収はやっぱりやめるかも」という態度に出ています。

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『HDC現代産業開発』が手を引いたら、当然国策銀行が支え続けないともちません。もともと事実上破綻していた会社ですから、1.7兆ウォンの支援で足りるわけがないからです。2019年に支援してもらった1.6兆ウォンが「もうない」という事実からも、自明のことですね。

LCC支援の「3,000億ウォン」は少なすぎて話にならない

最後にLCC。先に3,000億ウォンの支援を決定しているわけですが、「9社で3,000億ウォン」なわけで、これはもうお話にもなりません。

どうも韓国政府は「『大韓航空』と『アシアナ航空』に注力するので、キミたちはまとめてこれでなんとかしてくれ」と考えているフシがあります。

「9社で3,000億ウォン」ですから「1社当たり333億ウォン(日本円でわずか29億円)」。いくら格安航空会社とはいえ、これっぽっちでどうにかなるわけはありません。

済州航空』が『イースター航空』を買収するといった自力努力を行っていますが、先にご紹介したように、これは「『瀕死の企業』が『すでに死んでいる企業』を買収する」という話であって、この新型コロナウイルス騒動の最中、業績が回復するわけではありません。

瀕死の【韓国航空会社】「負債比率351%の『済州航空』」が「再生不可能な『イースター航空』」を買収
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LCCを倒産させないのであれば、やはり早晩「追加支援が必要になる」と考えられるのです。

キーファクターは「時間」! 回復が長引けばおしまい!

というわけで、現在の状況からすれば、韓国政府の支援策はいずれも寸足らずで、この事態が続くと、さらなる大金を突っ込まざるを得なくなります。航空会社を倒産させないのであれば。

まさに底なし沼です。

キーファクターは、先の『朝鮮日報』の記事にもあるとおり「時間」です。

新型コロナウイルス騒動からの回復が長引けば長引くほど、航空会社のキャッシュアウトは大きくなります。現在の危機は、ドル箱の国際線が飛ばせず「日銭が全く入ってこない」ことが原因です。

国際航路が再開され、客足が早く戻れば「ああ、あの時は大変だったね」と笑い話で済むようになるかもしれませんが、もし早期に戻らなければ……。

一般的にはその国を代表する最大手の航空会社のことです。国旗を背負って飛ぶことからこのように呼ばれます。

(柏ケミカル@dcp)

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