韓国経済に大きな影響を与えるのでご紹介しないわけにいきません。
そもそも「ウイズコロナに舵を切って大丈夫なのか?」と危ぶまれていたのですが、やっぱりな結果になりました。
2021年11月01日から日常回復を開始するとしたのですが、韓国では、新規感染者数が拡大し、重症患者数も増加したままです。
以下の『Reuters(ロイター)』による韓国の新規感染者数と死亡数の推移をご覧ください。
⇒参照・引用元:『Reuters』「COVID-19 TRACKER」
2021年10月29日に段階的に日常を回復するとして「ウイズコロナ移行計画」を発表し、11月01日から始めましたが、上掲のとおり、その日には底から跳ね返って新規感染者数はまた上昇途上にあったのです。
本日、11月29日「コロナ19対応特別防疫点検会議」が開催されました。
文大統領は「11月29日から日常回復の第2段階に入る」とトラタヌの計画を立てていたのですが、これを撤回しました。
しかし、日常回復を後退させるわけにはいかないとし、現在の緩和状態を維持しながら特別防疫体制を4週間実施すると発言。
以下の韓国青瓦台・大統領府のプレスリリースの中にある、文大統領の言葉をご覧ください。
(前略)
我が国も非常に厳しい状況です。新規感染確定者と重症患者、死者が増加し、病床余力がギリギリとなっています。
しかし、難しい中で始まった段階的な日常回復を取り戻す試みを後退させることはできません。
政府は過去4週間の日常回復1段階期間を綿密に評価し、日常回復2段階転換を留保しながら、今後4週間の特別防疫対策を施行したいと考えています。
防疫当局だけでなく、全ての省庁が心を合わせ、今の苦しい時期を克服し、完全な日常回復の道に進むことができるように最善を尽くしてください。
(後略)
日常回復第2段階は保留するとし、つまりは今の第一段階の緩和状態を継続するといっています。その上で特別防疫体制を敷く、と。この特別防疫体制というのは、ワクチン接種を進めることを指しています。
特に「未接種者の接種に劣らず重要な急務は、三次接種を早期に完了すること」と述べ、また「10代の若者の接種速度を上げることも非常に重要」としています。
これで4週間様子を見るとしていますが果たして大丈夫でしょうか。
韓国の場合、自身で述べているとおり、重症者用の病床がひっ迫しています。ギリギリの状況が続いており、このままいくと医療崩壊が起こりかねません。
このまま人の移動などを制限したままだと、もう経済が持たないというのは理解できますが、そもそもウイズコロナの舵を取るタイミングを間違えたのではないでしょうか。
また「緩和第一段階を保持したままでいく」という文大統領の今回の判断は正しかった――となるでしょうか。
以降の韓国の感染者数、また経済の先行きに要注目です。
(吉田ハンチング@dcp)