韓国『量子エネルギー研究所』が作ったと主張する常温・常圧超伝導体「LK-99」が世界的な注目を集めています。
真偽が話題になっているので、韓国の学会も捨ててはおけず、検証に乗り出すことになりました。『韓国超伝導低温学会』は公式サイトで以下の声明を出しています。
現在、接続者が殺到しており、接続がスムーズではありません。以下の内容をご参照ください。
会員の皆様へ
最近、『量子エネルギー研究所』は常温および常圧超伝導物質の合成を主張する研究結果について、アーカイブを通じて2つの論文を発表しました。
論文で主張する結果が正しければ、これは科学・技術分野で非常に大きな影響を与える画期的な研究結果であり、国内外で多くの注目を集めています。
当学会では、通常の手続きによる国内外の研究機関の検証結果を見守ろうとしました。
しかし、ここ数日、国内外で報告された結果の真偽について多くの論争があり、同僚研究者によって検証されていない他の主張が追加されている状況です。
そこで、超伝導分野の代表学会として、『韓国超伝導低温学会』は、今回のLK-99と名付けられた『量子エネルギー研究所』が発表した常温超伝導体の発見に関して、
(1)現在の状況を科学的な側面から正確に判断し、
(2)結果を明確に判断するために「常温超伝導検証委員会」を構成し、対応したいと思います。委員長は『ソウル大学』のキム・チャンヨン教授です。
現在までに検証委員会で議論された内容は以下のとおりです。
(1)2つのアーカイブ論文を通じて発表したデータと公開された映像を基に判断すると、論文と映像の物質は常温超伝導体とは言えない状態です。
(2)『量子エネルギー研究所』で製作した試料を提供していただければ、検証委員会で常温超伝導体検証のための測定を行いたいと考えています。
検証に参加する会員所属機関は、『ソウル大学』、『成均館大学』、『浦項工科大学』などです。
(3)提供される試料以外にも、『成均館大学』の量子物質超伝導研究団、『高麗大学』の超伝導材料および応用研究室、ソウル大学校の複合物質状態研究団などでLK-99の再現のための研究が進行中です。
検証委員会への参加を希望する会員は、学会事務局(kssc1998@gmail.com, 042-868-5184, 055-280-1680)または各部門会の委員長、副委員長にご連絡ください。
『韓国超伝導低温学会』会長 チェ・ギョンダル
⇒参照・引用元:『韓国超伝導低温学会』公式サイト
上掲の文に「『量子エネルギー研究所』で製作した試料を提供していただければ……」とありますが、韓国メディア『NEWSIS』の報じるところによると、同研究所は「論文の審査中」という理由で試験片を提供していないとのこと。
以下に試験片についての部分を以下に引用します。
(前略)
学会によると、『量子エネルギー研究所』は現在、LK-99論文を審査中だが、このような審査は少なくとも2~4週間以上かかる見通しだ。『量子エネルギー研究所』は「論文審査が進行中であるため、審査結果に影響を与える可能性のある試料に対するクロス検証はその後にしてほしい。審査が終わったら試料を提供する」と答えた。
このような回答に対し、検証委員会側は「むしろクロス検証結果の測定値が既存の論文と同じであれば、審査に役立つだろう」とし、試料の提供を再要請した状態だ。
論文審査を理由に『量子エネルギー研究所』は試料片の提供を先延ばしにしましたが、検証委員会は「提供した方が検証に役立つだろう」と再度資料の提供を要求したとのこと。
この騒動は大きくなっており、「furrypony2718」さん(中国人)が『量子エネルギー研究所』の住所を直撃して、『Reddit』にそのときの動画をアップロードしています。
↑「furrypony2718」さんは実際に研究所を訪ね、名刺をゲットしたとのこと。
世界中で検証が行われていますが、結論はどうなるでしょうか。
ちなみに、韓国の検証委員会は「検証委の主導でソウル大、高麗大、成均館大などでLK-99再現研究を進めている。現在(08月03日:引用者注)30%程度進行された状況」と明らかにしています。
(吉田ハンチング@dcp)