2023年08月28日、中国の天然資源省が浙江省徳清市で2023年測量地図法宣伝日および全国地図啓発宣伝週間のメインイベントで「2023年版の標準地図」なるものを公開しました(以下は同省のプレスリリース)。
これが、もう滅茶苦茶な地図です。
勝手に他国の領土・領海を「自分のもの」としています。
同省のサイトに行くと拡大縮小が自在の地図が各種見られますので、ぜひご自分の目で確認していただきたいのですが、以下にポイントを引用します。
ド厚かましい主張という他ありません。
⇒参照・引用元:『中国 天然資源省』公式サイト「中国地図」
台湾の東側に線を引き、自分の領土・領海であるとしています。
魚釣島、大正島(赤尾嶼)を中国領有と主張しているので日本もこの「標準地図」とやらに徹底的な抗議を行う必要があります。
⇒参照・引用元:『中国 天然資源省』公式サイト「中国地図」
ちょっと見にくいかもしれませんが、これまで九段線だったものを十段線にしています。
インドが領有を主張している土地も以下のように勝手に西蔵自治区に組み込んでいます。
⇒参照・引用元:『中国 天然資源省』公式サイト「中国地図」
最後に一つ、日本にとっては大笑いなものをご紹介します。以下をご覧ください。
⇒参照・引用元:『中国 天然資源省』公式サイト「中国地図」
韓国が「東海」と主張する「日本海」は、中国標準地図では「日本海」と表記されています。
また、「東シナ海」は中国標準地図では「東海」です。中国からすれば東の海なので「東海」になっているわけです。
さあ、韓国の皆さん、また政府はこの中国標準地図に対して抗議されるのでしょうか?
韓国はどうせ抗議などできませんが、中国は周辺国に国際法違反の主張を行ったわけです。
東南アジア各国・インドからはこの標準地図に対して猛烈な反発が起こっています。
中国外交部の汪文斌報道官は、この中国標準地図2023年版について聞かれ、以下のように答えています。
『ロイター通信』記者:
中国の最新の2023年版標準地図には、台湾の南東部と東部を含む南シナ海の「十段線」が記されていたが、中国が2009年に国連に提出した地図には「九段線」しか記載されていなかった。マレーシア、インド、フィリピンは新地図に抗議している。2つの地図が矛盾しているのはなぜですか?汪文斌:
南シナ海問題に関する中国の立場は一貫しており、明確である。中国の管轄当局は、社会のあらゆる分野に標準地図サービスを提供し、地図の標準化された使用に対する国民の意識を高めることを目的として、さまざまな種類の標準地図を毎年定期的に発表しています。関係者には客観的かつ合理的にご検討いただきたいと存じます。
「関係者には客観的かつ合理的にご検討いただきたい」などとしれっと述べています。
中国という国は、みんなで一度ぶん殴らないと分からないようです。
(吉田ハンチング@dcp)