韓国政府は09月中に「財政準則」を出す!と言明したのですが、まだ出てきません。もう何度もご紹介しているとおり、韓国政府の債務(返済しなければならない借金)は雪だるま式に膨れあがっており、ついに10年後には債務が倍になるという予測も出る始末です。
なし崩しにされた「暗黙の財政ルール」
これまでは対GDP比で債務は「40%未満」という暗黙の了解があったのですが、それが「40%台」となり、現在は第3次補正予算を入れた段階で、
となっています。ちなみに、この後、ほとんど全てを赤字国債で補う「第4次補正予算」が執行されますので、本年度の赤字はさらに増加することが確定しています。
「財政のルール」を作らにゃいかん! 09月中に出す
韓国メディアや識者から「債務急増」について突き上げられた韓国政府は、「財政準則」すなわち「財政のルール」を作成し、公表することを言明しました。しかも「09月中に出す」としたのです。
しかし、現在に至るもまだ発表されていません。
もともとは08月に出す予定だったものがここまでずれ込んでいて、しかも残すところ本日1日だけとなりました。
全くひどい話もあったものですが、これは担当する「企画財政部」が延期に次ぐ延期を行っているから、とのこと。どういうことかというと……本件を報じた韓国メディア『SBS』の記事から以下に引用します。
(前略)
先立って去る8月に出すことにしたが一度延ばされ、また延期されたのです。発表の延期の理由をついては、「今、金脈を縛ってはいけない」という与党側の圧力が作用したという分析が出ています。
(後略)
⇒参照・引用元:『SBS』「今年だけで国の借金100兆ウォンの純増……『財政準則発表』また延期」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による
「今、金脈を縛ってはいけない」とは、つまりお金を流さないといけないので政府の支出を縛るようなルールを作るべきではない、ということでしょう。気持ちは分からないでもないですが、それなら時期を切って、「ここからはこうする」というルールを出せばいいだけの話です。
今回のコロナ禍による政府債務の急増は、確実に次の政権の動きを縛るものになるでしょう。文在寅大統領はあと1年でバイバイなので気持ちは楽かもしれませんが、韓国の人たちが苦しむことになるのは目に見えています。
(柏ケミカル@dcp)