「幕間」のような記事です。誠に申し訳ありません。
韓国メディアにはときどき「?」「これはなんと訳すのだろう」と思わされる単語が登場します。ハングルは表音文字であるため、朝鮮語を母語としない人間にとっては音と文脈だけでは判断できないことがあるのです。
「小部長」って誰ですか?
例えば、2019年07月に日本の輸出管理強化が行われた後、韓国メディアには「ソブジャン(?)」というような発音の言葉が頻出するようになりました。
なんだろこれ?とGoogleさんに翻訳を頼んでみると「小部長」になります。いや、ここは部署長は関係ないだろ――と悩んでいたら、「素材・部品・装備」の頭三文字を取った「素部装」だったのです。
このように元の漢字表記の単語幾つかの頭を取られたりすると、けっこう分かりません(恐らく朝鮮語への慣れが足りないことが理由でしょうが)。
「落雷乞食」「雷乞食」って何?
韓国メディアにはその時々で「流行(はや)り言葉」のような単語も登場し、いきなり分からないことも少なからずあります。
例えば、韓国メディア『ソウルファイナンス』の記事に以下のよう記述があるのです。元記事の一部、Googleさんの翻訳をそのまま引用してみます。
(前略)
……2030세대의 ‘벼락거지’ 탈출을 위한 추격 매수 대출 등의 영향으로…………2030世代の「落雷乞食」脱出のための追撃買収ローンなどの影響で……
(後略)
この「落雷乞食」の意味はお分かりになるでしょうか?
該当記事の日本語版はないのですが、例えば『中央日報(日本語版)』に同じ単語を「雷乞食」と訳した記事があります。記事の一部を以下に引用します。
(前略)
ヨントル(魂まで奪われたかのような心境を指す:筆者注)に先立ち「雷乞食」(不動産や株価が急上昇したことで財テクをしていなかった人が相対的に貧しくなるという意)という言葉でも似た悲哀を感じた。「月給を着実に積み立てていたらもっと貧しくなった」というアイロニーな哀訴が込められた単語だ。
不動産や株式で大金を稼いだという知人の話は誠実な会社員を「突然乞食になった気持ち」に落とし込んだ。
(後略)
つまり、
といった意味のようです。これがなんの説明もなく突然出てるとさすがに分かりません。韓国メディアに登場する単語は、初見ではなんだろう?と日本人にとっては理解が難しいものもあるという話でございました。
(吉田ハンチング@dcp)