2022年10月15日、韓国IT企業の雄『Kakao(カカオ)』のデータセンターで火災が発生しました。
この火災によって、同社の13の主要サービスが全落ち。
カカオのサービスは、韓国の皆さんにとっては「国民的サービス」。例えば『カカオトーク』はコミュニケーションツールとしてもはやインフラと化していますし、『カカオマップ』も移動時にはなくてはならないツールです。『カカオバンク』は韓国のフィンテックを引っ張る存在でした。
このようなインフラともいえるカカオのサービスが一気に落ちたものですから、韓国の皆さんからは非難の声が上がり、収まっていません。
火災は、15日15時頃、このビルの地下3階、バッテリー室で起こったと見られています。23時40分頃には鎮火したのですが、サービスの復旧は遅れています。
当初カカオは「鎮火後に電力が復旧すれば、電力復旧時点から2時間以内に全体のサービスが再開できる」としていたのですが、そうはなりませんでした。
↑カカオのサービスが火災によってダウンし復旧しないことを報じる『YTN』。YouTubeの『YTN』チャンネル。
韓国メディアにはさっそく「カカオ大乱」という言葉が登場しています。
2022年10月17日、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が出勤途中で記者のぶら下がり取材に答えて、「今週末はカカオを使うほとんどの国民がカカオ通信網の中断、サービスの中断に多く大変だったと思う」とし「これは民間企業で運営するネットワークだが、国民の立場からすれば、事実上、国家の基幹通信網と変わらない」と述べました。
「(前略)迅速な復旧ができるように、週末に一応、科学技術情報通信部長官に私が直接連絡を取り、政府が予防と事故後の措置に対してどのように対応すべきか、検討を指示した」とのこと。
2022年10月17日、韓国政府は「放送通信災難対策本部会議」を開催。週末に大統領から連絡をもらったのでさっそく対応会議を開いたわけです。本会議には科学技術情報通信部長官も出席しました。
この対策会議では、17日06時時点で「落ちた13のサービスのうち、4つは正常化。残り9つは一部機能を復旧中」と公表しました。
まだ9つのサービスが完全に機能回復できていません。
(吉田ハンチング@dcp)