中国の地方政府は債務が多すぎて首が回らなくなっています。
債務の償還時期がくると、新たな借金をして古い債務を返済する、いわゆるロールオーバー(借り換え)という手を使うのはよくあることです。
中国メディアの報道によると、
内モンゴル自治区:663.2億元
天津市:210億元
遼寧省:870.42億元
重慶市:421.9億元
雲南省:533億元
広西チワン族自治区:498億元
小計:3,196.52億元
の6つの省・市が特別借換債(特殊再融资债券:特殊再融資債券)を発行することになり、その金額は約3,200億元(約6兆5,248億円)。
ちなみに、2023年の発行額は過去最高の3兆8,000億元(約77兆4,820億円)に達しています。
この借り換え用の債券は借金返済の先送りのために使われますので、根本的な解決にはなりません。
特殊再融資債券は2015年に初めて発行されたのですが、そのときは「1,000億元」(約2兆390億円)規模でした。
それが、あれよあれよという間に増えて、2018年には1兆元(約20兆390億円)を超え、2022年には3兆6,500億元(約74兆4,235億円)、そして直近が3兆8,000億元(約77兆4,820億円)です。
中国の地方政府の債務問題はもはや制御不能に陥っているとも考えられます。
(吉田ハンチング@dcp)