2020年12月16日、アメリカ合衆国の上院経済政策小委員会で公聴会が開かれ、合衆国・中国の経済問題について識者が意見を述べられました。中でもシンクタンク『AEI』(American Enterprise Instituteの略:アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所)のエコノミストであるDerek Scissors(デレク・シザーズ)さんの分析は傾聴に値するものです。
↑中国経済の専門家デレク・シザーズさん。PHOTO(C)『AEI』
以下にご紹介します。
中国とは対照的に、合衆国は一般的に中国よりも革新的であり、人口構造は若くなりつつある。したがって、中国からの経済的課題は短期的な脅威と見なすことができる。
一般にはあまり知られていないかもしれませんが、中国は日本よりもずっと早く老いていく国です。シザーズさんはその点にも言及しています。
それが人口構造であろうと社会構造であろうと、2040年の中国は完全に今とは異なった中国になるだろう。
さらに以下の指摘。
さらに、イノベーションを欠く中国の国有企業は、中国の20以上の主要産業を占めており、債務は20兆ドルを超えている。これが経済発展の障害となっている。
シザースさんは「20兆ドルの債務」といっています。20兆ドルといえば、日本で「約2,074兆円」。めまいを覚えるような金額です。たとえ、この1割でもデフォルトとなったら大変なことになります。実際、ここのところの中国で起こっている国有企業のデフォルトを見れば、起こらない方がむしろ不思議ではないでしょうか。中国は自ら積み上げた債務の重みで自壊するのではないでしょうか。
※以下のURLで公聴会での発言を動画で見られます。もし興味があればぜひご覧ください。
⇒参照・引用元:『上院委員会』「us-china-winning-the-economic-competition-part-ii」
(吉田ハンチング@dcp)