一部のメディアにアメリカ合衆国『SEC』(Securities and Exchange Commissionの略:証券取引委員会)が孫正義CEO率いる『ソフトバンクグループ』を調査中である、という報道が出ています。
この報道の震源地は『PlainSite』のtweetだと思われます。2021年03月24日、『PlainSite』は以下のようなtweetをしました。
NASDAQを不正に操作し、トップページのニュースとなり、『SEC』はそんなことは聞いたことがないと主張した後、今度はSoftBankを連邦捜査中であると明らかにした。
このtweetには以下のような文書が添付されていました。
⇒参照:Twitter『PlainSite』アカウント:2021年03月24日午後11:11
※添付されていた文書3ページのうち1ページのみ掲載
株式取引などに興味のない方には全く何がなんだか分からない話かもしれませんが、この文書は『ソフトバンクグループ』が『SEC』の「積極的かつ継続的」な調査の対象となっていることを裏付けています。
発端は、昨年にさかのぼります。
2020年09月に『ソフトバンクグル-プ』のコールオプション取引(長くなるので説明は割愛します)についてニュースになったことがありました。同グループ企業による数十億ドル規模の取引によってハイテク企業株が押し上げられた、という指摘です。
『PlainSite』は、このような動きを「NASDAQを不正に操作」といっているわけです。
で、これについて、2020年12月、合衆国の「FOIA」(Freedom of Information Actの略:情報自由法)に基づき、『PlainSite』の創設者であるアーロン・グリーンスパン(Aaron Greenspan)さんは『SEC』に、
を要求したのです。
上掲の『PlainSite』が公開した文書は、つまり『SEC』からの返書(2021年03月24日付け)です。この返書によって、規制当局、すなわち『SEC』がソフトバンクグループの取引について調査していることが分かった、というわけです。
特に興味深いのは、『SEC』がグループの取引ユニットの一つである『SBノーススター』に目を向けているように窺(うかが)える、という点です。
以下は同じく『PlainSite』が公開した、『SEC』からの2021年01月13日付けの要求に対する返事です。
この時は、『SEC』が「記録はないよー」とばっくれました。しかし、グリーンスパンさんは「ふざけんな!」と、食い下がります。『PlainSite』のtweetで、
と文句を言っています。グリーンスパンさんはこの決定に対して上訴しました。
で、上掲の返事が来たというわけです。
では、最新03月24日の「情報開示要求に対する返事」はどうだったかというと、『SEC』はやはり要求を拒否しています。
という規定を盾に取ってのことです。『ソフトバンクグループ』の取引データが開示されたら思わぬものが見つかるかもしれません。
(吉田ハンチング@dcp)