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トランプ師匠、ついに「非常事態」を宣言!

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アメリカ合衆国のトランプ大統領は、02月15日ついに「国家的緊急事態宣言(非常事態宣言)」を行いました。「メキシコ国境遮断のための」の建設予算を確保するためです。

02月14日に可決した法案では「壁建設」の資金が足りない!

2018年12月に議会に提出された予算案には、もともとトランプ大統領、ホワイトハウスは壁建設予算として「約57億ドル」を要求していました。しかし、壁建設を否定する民主党はこれを認めず、いつまでも上院で可決できないため、これは連邦政府機関の閉鎖につながりました。

03月になってまた連邦政府機関の閉鎖が起こることを避けるため、超党派で協議し、まとめた予算案が02月に可決。しかし、この修正された予算案では、13億7,500万ドルが「壁建設予算」として盛り込まれただけ。この時点でトランプ大統領の要求に「33億2,500万ドル」足りません。

国の資金はそもそも「税金」 税金の使い道は「議会」で決める!

トランプ大統領が壁建設をやり抜くためには、足りない分をどこかの予算から持ってこなければいけないのです。

問題なのは、国の資金、つまり国民から集めた税金の使い道は「議会で決める」と憲法に定められていることです。通常はどんなに大統領がやいやい言っても、議会で承認されなければ「血税を使うこと」は許されません。

「国家非常事態法」で議会を迂回しよう!?

そこで「国家的緊急事態宣言(非常事態宣言)」です。

Money1でも紹介したとおり、1976年に成立した「国家非常事態法」は、非常時の大統領に大きな権力を与えます。合衆国が危機に瀕したときには、合衆国の持つリソースの配分、使い方は大統領が独断で行えるのです。

トランプ大統領は非常事態宣言を行って、民主党の反対がかまびすしい議会を迂回し、壁建設用の資金をどこかの(すでに承認済の)予算から持ってこようとしているのです。

しかし、「国家非常事態法」には穴があります。合衆国が非常事態にあるという「宣言」は大統領が任意に行え、また「国家非常事態法」内には「非常事態」とは具体的にどんな状態を指すのかの定義がありません。ですので、今回のように議会で承認を得られない「税金の使い道」を、大統領が非常事態を宣言することで勝手に決められるわけです(ただし、大統領の非常事態宣言が至当かなどは裁判で争うことが可能)。

トランプ大統領は、「南の国境で国家的な危機が発生している」として02月15日に「非常事態宣言」を行ったわけですが、「メキシコ国境のどこに国家的緊急事態があるんだ!?」という非難の声が議員、識者、州知事から挙がっています。

「非常事態宣言」を押し通しても……お金はたぶん足りない

民主党のペローシ下院議長が断固戦う姿勢を見せていますので、トランプ大統領の非常事態宣言は裁判所で「その妥当性」が争われることになるでしょう。妥当性も重要な問題ですが、そもそも非常事態宣言によって必要な壁建設資金を確保できるのか?という疑問もあります。

トランプ大統領は、軍事予算や麻薬取締予算から「約80億ドル」を捻出可能としています。正確なデータに根拠に発言しているとはとても思えませんが、もし80億ドル回せるのであれば壁建設を行えそうです。

しかし、アメリカ・メキシコの国境は約3,200kmもあり、全てに壁を建設するためには総額230億ドルかかると指摘されています。

壁建設にかかる「総額230億ドル」として
・可決したつなぎ予算:13億7,500万ドル
・軍事予算、麻薬取締予算から:80億ドル
⇒不足分:136億2,500万ドル

となり、たとえ80億ドルを捻出できたとしてもまだ「136億2,500万ドル」も足りません。(最終的には連邦最高裁判所で判断される)「非常事態宣言」の無理スジを通し得たとしても、壁建設に十分な資金を確保することはまず無理でしょう。

ですので、現在、トランプ大統領は実現不可能な、いわば幻の壁を造るために無理スジを通そうとしているわけです。

(柏ケミカル@dcp)

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