韓国『アシアナ航空』が3兆6,000億を完済。やっと絵図が実った

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小ネタかもしれませんが「結末」は大事なのでご紹介します。

2019年に経営危機に陥り、事実上破綻した韓国『アシアナ航空』。もともとは『HDC現代産業開発』が買収するという話だったのでが、2019年末には『HDC現代産業開発』が逃げ腰になりトンズラしました。

コロナ禍の影響で景気が極端に悪くなり、買収資金をとっておかなければ……となったためです(この後韓国にもコロナ禍が直撃し経済が萎縮します)。

一応、『大韓航空』に次ぐ第二の大手航空会社なので(というか韓国にはこの2社しか大手航空会社はない)、これを飛ばすわけにはいかず、国策銀行の『産業銀行』と『輸出入銀行』が主導して買収先を探したのですが、コロナ禍で経済が傾く中、「このご時世に航空会社を手に入れたい――などという会社はねえよ」でした。

なにせコロナ禍で人の移動が制限され、旅客需要が激減した状態でした。

仕方がないので、『産業銀行』が描いた絵図が「『大韓航空』との合併」です。

『アシアナ航空』は、驚くなかれ負債比率が「3,802.5%もあるいという状況でした。つまり、負債が自己資本の約38倍あったのです。

自己資本「3,375億ウォン」に対して負債が「12兆8,333億ウォン」でした/負債比率は「負債/自己資本」で計算する。

コロナ禍なので営業利益も赤字続きでキャッシュフローを回せないので、『産業銀行』はお金を突っ込み続けました。

2019年:1兆6,000億ウォン
2020年:1兆7,000億ウォン

など、莫大な支援を行いました。

2025年02月25日、『産業銀行』は「『アシアナ航空』が26日、政策資金残余貸出金1兆3,800億ウォンを全額返済する予定だ」と明らかにしました。

コツコツ返済し最後に残った1兆3,800億ウォンを返すことで、『産業銀行』『輸出入銀行』『基幹産業安定基金』が突っ込んだ計「3兆6,000億ウォン」は全額回収となります。

コロナ禍で「あと2カ月しか資金はもたない」など、散々にいわれた『アシアナ航空』ですが、旅客需要がないので貨物需要に特化してお金を稼ぐなど(座席を取っ払って改造などを行いました)、努力をした結果も実り、危機を脱したわけです。

『産業銀行』が描いた絵図を実現するのに、結局4年掛かりました。

しかし、やり抜いたことは称賛に値するでしょう。あとは、『アシアナ航空』を二度と傾けないことです。

(吉田ハンチング@dcp)

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