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スティープ化とは? 「急勾配」になること

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米国債の利回りが注目されていますので、経済ニュースでも「イールドカーブ」について言及されることが多いですね。その際に「スティープ化」という言葉が使われることがあります。このスティープ化がどのような意味かご存じでしょうか?

まず「イールドカーブ」についておさらい

イールドカーブについては以前Money1でもご紹介しましたが、「利回り曲線」と訳される、横軸に「○年物(つまり償還時期)」、縦軸に「利回り」を取ったときに描かれるグラフ線のことです。

普通は償還時期が長くなればなるほど「利回り」は大きくなります。先のことなんか誰にも分かりませんから、5年物国債に比べて20年物国債の利回りが大きくなるのは当然ですね。そうでないと誰もその国債を買いません。

つまり、普通イールドカーブは右肩上がりになります。以下は、日本国債のイールドカーブです(『Investing.com』から引用)。

8年物までマイナスの利回り(2018年03月12日現在)という非常にダメダメではありますが、右肩上がりのイールドカーブになっていますね。

「スティープ化」とは「急勾配」になること

英単語の「スティープ(steep)」は「急勾配の」「険しい」「ひどく高い」といった意味です。つまり、グラフの右肩上がりの線が急角度になることを指します。

一般的には「短期金利と長期金利の差が大きくなること」といった説明がされますが、上記のようなイールドカーブを思い出して「右肩上がりの勾配がきつくなること」とイメージすればいいですね。

「大規模な米国債入札を週明けに控える中で、イールドカーブはスティープ化した」(『ロイター』「米国株が続伸、雇用統計で経済の先行きを楽観」2018年03月09日付け記事より引用)

というように、「スティープ化する」「スティープニングが見られる」といった使い方がされます。

金融・投資業界はとにかく片仮名用語が多くて閉口しますが、それらの言葉を覚えておかないと経済記事を読み進めるのにも苦労します。ヤな業界ですね(笑)。

(柏ケミカル@dcp)

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