『Reuters(ロイター)』などの外信が、韓国の『起亜自動車』がインドで関税をごまかす脱税を行っていた、と報じています。
『The Economic Times』の記事から一部を以下に引用してみます。
(前略)
『Reuters(ロイター)』は今週、『起亜自動車』がカーニバル(Carnival)ミニバンの部品輸入に関して、別途1億5,500万ドルの脱税を指摘されていることも報じた。インド当局の主張は――、
『起亜自動車』は大部分の部品を個別に輸入し、関税を低く抑えていた。完全ノックダウン(CKD:Complete Knock Downの略)ユニット(一括輸入して現地組み立てする方式)として輸入すれば、より高い関税が課されるが、これを回避するために部品単位で輸入した
――である。
『起亜自動車』はこの疑惑を全面否定し、課税処分を争う姿勢を示している。
インド税務当局は2024年07月、101ページに及ぶ通知で、『起亜自動車』が2019~2022年にエンジンやドア制御ユニットなどの輸入に関して、誤った税務申告を行ったと指摘した。
『起亜自動車』が回避したとされる関税総額は、12億2,000万ルピー。『起亜自動車インド』はすでに3億2,200万ルピーを「異議申し立ての下で」税務当局に支払っている。
(後略)
実は、本件は2025年02月05日にすでに『Reuters(ロイター)』で報じられていました。記事内にある「今週……1億5,500万ドルの脱税を指摘されている」がそれです。
報道によると、2024年04月の段階で『起亜自動車』のインド法人は、同社が「誤申告」によって関税を回避しているとして約430ページに及ぶ機密通知を受け取っていました。
これが「135億ルピーの脱税疑惑」ですので、約1億5,500万ドルになります。
手口としては――CKD部品として輸入すると35%もの関税が課せられるのですが、それをばらして輸入すると5~15%まで下がります。そのため、複数の港に送ってガッチャンコすればいい――というものです。
――で、追加で明らかになったのは、上掲にある「2024年07月にも当局から101ページの文書を送付」されており、こちらが「12億2,000万ルピーの脱税疑惑」です。約1,400万ドルになります。
実は同じ手口が摘発されて『フォルクスワーゲン』も訴訟問題になっている――とのこと。
『起亜自動車』が支払わないと、先の分だけで追徴課税が「3億1,000万ドル」になるだろう――と『Reuters(ロイター)』は書いてます。
「3億1,000万ドル」は「約462.6億円」です。これをもっていかれるというのは『起亜自動車』にとっては大変痛いことです。
仕方がないので特損を出すことになるでしょうか。
インドは近年、財政赤字が拡大しており、外国企業に対する税務調査を厳格化する傾向にあります。特に、多国籍企業を狙い、追徴課税を強化する傾向がある、といわれます。外国企業から税金を取ることが、インド政府の財政戦略の一環になっている可能性があり、『起亜自動車』は狙い打たれた――のかもしれません。
インド政府が2024年07月23日に発表した国家予算案(2024年04月~2025年03月)によれば、歳出総額は約48兆2,051億ルピーで、歳入総額は約31兆2,920億ルピーとされています。財政赤字は対GDP比で4.9%となります。
データ出典:『JETRO』「インド政府、2024年度国家予算案を発表」
(吉田ハンチング@dcp)